2023年度重賞戦記 1/2 帯広記念 ~レビュー追記~

過去10年の「人気」「枠」「騎手」
ピックアップデータは
「北見記念」「重量」

■人気別 馬券圏内入着回数
【1着.2着.3着.着外】
1番人気【2.3.1.4】
2番人気【1.1.1.7】
3番人気【1.0.2.7】
4番人気【2.1.2.5】
5番人気【2.2.0.6】
6番人気【1.2.2.5】
7番人気【0.0.1.9】
8番人気【0.1.0.9】
9番人気【1.0.1.8】
高重量戦と別定戦(ハンデ戦)ということもあり、荒れるBG1です。1番人気と4~5番人気の勝利数が一緒です。

■騎手:3着以上入着が3回以上の騎手をピックアップしてみました。
鈴木騎手 :4勝/2着1回
藤本騎手 :2勝
藤野騎手 :1勝/3着2回
菊池騎手 :1勝1回/2着1回/3着1回
西謙一騎手:2着2回/3着2回
鈴木騎手の4勝が目を引きます。今年はメジロゴーリキの手綱をとります。

馬番:馬券圏内に入着した回数を馬番ごとに記載します

着/枠12345678910
1着000211
2着101011310
3着30021300
7頭立て2回、8頭立て1回、10頭立て7回

フルゲートにならなかった年が3回ある中で8番~10番までしっかり勝ち馬が出ているのであまり端枠は気にしなくても良いのかもしれません。
7番が好成績で、次いで3番が3勝しています。今年は7番にアオノブラック、3番にインビクタが入りました。

■北見記念
競走成績は北見記念が一番関連性がありました。
北見記念1着馬の帯広記念成績は【3.2.0.5】
同2着【2.1.2.5】
同3着【1.0.1.7】
関連性がある…と書きつつも…決定的な数字ではないのですが…ただ帯広記念の勝ち馬は全頭北見記念に出走しており、3着以内に入着している馬が6頭います。ただそれでも確率はほぼ半分。人気通りに収まらない理由を調べただけになってしまいました(^_^;)
比較的…という程度ですが、古馬重賞の中では北見記念と…あとばんえいGPに関連性が見えます。ばんえいGPは数年前までBG1でしたし、人気投票という選抜方法であるがゆえに(出走馬が古馬オープンに限らないので)ハンデの条件が【800㎏別定からクラス加減&オープン馬賞金加増】となっていて、賞金加増条件の賞金額が大きい。つまりオープン馬同士に重量差が少なく、その上で最後に砂障害がある夏のコースで800㎏以上を曳くので、高重量戦の実績馬が活躍しやすい舞台なのです。メムロボブサップ3回、オレノココロ2回、フジダイビクトリー2回、とばんえい記念馬が良く勝っている印象です。ただ北見記念よりは数字的に弱かったので、ふんわりと傾向があると思う…とあいまいに濁しておきます。(昨年は調べました。今年も着外まで調べたら載せようと思い…挫折しました…)どちらも数字的には5~6割。帯広記念はやっぱりこの馬だよね~となるか、え~~~っ?!?!となるか、丁か半かといった重賞です。

■重量
重量別の成績です
890㎏【1.2.4.23】
900㎏【2.3.3.20】
910㎏【2.4.2.11】
920㎏【5.0.1.5】
930㎏【0.1.0.2】←2着は昨年のメムロボブサップ
こうしてみると920㎏が一番好成績のようです。920㎏がトップハンデという年が多く、920㎏で帯広記念に入着している6頭は同年度のばんえいGPか北見記念の勝ち馬でした。北見記念とばんえいGPが関連性の高いレース…と思われる理由の一つでもあります。さらに言えば920㎏で帯広記念で好走している馬はだいたいばんえい記念でも勝ち負けしています。アオノブラックには心強いデータです。

【おまけ】
別定890㎏に今年の獲得賞金220万円につき10㎏加増なので、40㎏積まれるメムロボブサップが930㎏、30㎏積まれるアオノブラックが920㎏という斤量になります。930㎏での入着はメムロボブサップ自身が昨年2着の実績がありますが…今年はそれより上の着順が取れるでしょうか? 歴代勝ち馬の最高斤量は920㎏(フクイチマルゼンバージカネサブラックオレノココロコウシュハウンカイ)です。メムロボブサップが930㎏で勝てば帯広記念史上初になります。

ところで過去最高斤量で馬券に絡んだ馬って、どの馬で何キロだろう…。調べてみました。日本競馬の歩<資料編>はこういう時にもありがたい。NAR掲載以前の情報が確認できます。1986年のキンタロー(2着)の940㎏が最高斤量です。この時は勝ち馬も3着馬も910㎏の斤量でしたので、たぶん別定重量が900㎏だったのだと思います。それにしてもすごい成績です。さすが初代1億円馬!



 北見記念を勝ち、920㎏で出走するアオノブラックが本命です。そして昨年も2着だった930㎏のメムロボブサップが対抗。いやもうだって、予想のしようがない(笑)。過去データだとそうなりますが、年末のヤングチャンピオンシップのタイム、ばんえいダービーのタイムとタカラキングダムの優勝を見ても、馬場は軽い。かなり軽い。930㎏でもメムロボブサップが1着になる可能性も十分あると思います。
 三番手は難解で…890㎏で出れるミノルシャープ、インビクタも910㎏だけどこの馬場なら上がれるかも…ただ、ヤングチャンピオンシップのアヤノダイマオーを見ていても思ったのですが、1枠はどうにもこの時期部が悪そうです。ミノルシャープも高重量が得意な馬ではありません。そして高重量と言えばインビクタは850㎏を越えて3着入着が無く、昨年の910㎏帯広記念で競走を中止しています。第二障害はクリアできるかもしれないけど馬券圏内は厳しいかも…。センリョウボスは10歳になって初出走する重賞が帯広記念。それこそ荷が重いかなぁ…。ということでコマサンブラックメジロゴーリキコマサンエースコウテイと残ります。この中で900㎏以上で入着歴があるのはコマサンブラックメジロゴーリキ。う~ん固いなぁ。上記に残ったコマサンエースとコウテイは少しずつ流してみよう…。

…とここまでがデータ予想で…

ええ、もう、お約束です。心の◎はメジロゴーリキ。単複買って、あとはメムロボブサップ、アオノブラック、コマサンブラックの3頭への三連複1軸流し。
あれ?結局固い(笑)。せっかくなので馬単でゴーリキさんからメムロボブサップとアオノブラックにも流したいと思います。
調教師コメントでは軽い馬場は向かない…と言われていて不安なのですが、差し脚を封じ込められるような厳しいペースの消耗戦で、2強の前で競馬ができるようなら…もしかしてワンチャンス無いか?と願っています。名手鈴木騎手に期待です。

一月中にアップできてよかった…
勝ったのは2日なのでいまさらですが
あけましておめでとうございますと
優勝おめでとうございますをかけております。
今回のイラストは、友香さんの写真を元に描かせていただきました。
リボンと馬具の細かい部分ははリラさんのお写真を参考に。
友香さん、リラさん、ありがとうございました。

まずは…万歳三唱から。ゴーリキさん勝った~~~!ばんざーい!ばんざーーい!!ばんざーーーーい!!!
…失礼いたしました。

と言うことで改めてレースを見なおして…鈴木騎手の完璧なレース運びでした。メムロボブサップより先に降りて歩き勝つ。それも10頭のなかで一番第二障害をスムーズに越えて。高重量でかつ30㎏の斤量差です。ゴーリキさんの歩きなら差されない。馬場は軽かったのですが昨年ほどは軽すぎない。軽すぎない軽い馬場ってやはりゴーリキさんに合っています。松井先生は重い方がいいとおっしゃるんですが…軽めの馬場の高重量戦でいい結果が出ているので、キャンター勝負にならない馬場なら…ということかなぁ…と私は思っています。軽くても高速馬場にはならない。やはり砂の入れ替えは大きかったのかなと思います。

ゴーリキさんの第二障害、素晴らしかったです。後肢をそろえて踏み切るような一杯いっぱいの登坂ではなく、一歩ずつ歩いて登り切りました。障害のてっぺんでいつものように鼻伸ばししてましたね。ゴール前も(笑) 第二障害にかかるとき、ペロッとした出して、さあ行くかっって雰囲気もカッコよかったなぁ…。そして登坂前、鈴木騎手が二回手綱をクンっクンっと引いています。タイミングを計っているのかな?頭をあげさせて障害にかかるためなのかな?技術的なことは全くわからないけど、上手く登坂にかかる鈴木マジックなのかも。最後10メートル切ったあたりで一瞬歩くペースが落ちそうになったところもしっかり歩かせる。ゴーリキさんの力を全部出しきる、素晴らしい手綱さばきでした。
あ~~~もう!こんなゴーリキさんが見たかったんだよ~~!でれでれのファン目線ですみません…レビューになってませんね。これ(笑) 

2着はメムロボブサップ。またしても2着。これはもう930㎏の斤量だなぁ…920㎏だったら…この差はもっときわどいし、同斤量ならまずゴーリキさんは勝ってないだろうなぁ。逆にメムロボブサップの強さが際立つ帯広記念でした。帯広記念を別定でやるなら、最大斤量差が20㎏くらいで収まるような設定にした方が良いように思います。

3着のコウテイは第二障害が素晴らしくうまかった!最後歩き負けてしまったけれど、高重量戦でこれからの活躍が期待されます。昨年ばんえい記念に出走してきたのはやはり厩舎が高重量戦に適性があると判断したからなんでしょうね。実際ばんえい記念でも一腰で障害のてっぺんまで脚がかかり、あと少しで越せるところまで1000㎏を曳いたのです。900㎏ならばこの結果もそう驚く事ではないのだと思います。今年のばんえい記念が楽しみな1頭です。

4着のコマサンエースは前半大事に乗ってじっくり溜めて溜めて第二障害を止めずにあげました。でも前の3頭とあれだけ離れて降りては差は詰まらず。それでも先行していた馬たちより先着しています。長澤騎手はベストのレース運びをしたんじゃないかなと思います。

コマサンブラックはまだ良化途上なのかもしれません。750㎏未満の軽馬場レースと900㎏のBG1とでは障害にかかるパワーもスタミナも全く違う。ばんえい記念までに立て直せると良いのですが…。

そしてアオノブラック。データではイチオシの馬だったのですが…敗因が私にはよくわかりません。第二障害のとっかかり方があまり良くなかったな…と思うのですが…それがなぜなのか…でもたまにありますよねアオノブラック、チャンピオンカップの時、ばんえいグランプリの時、そして今回。ただ、どんな時に第二障害が上手くいかないのか、アオノブラックの傾向と対策はこれから勉強しないとなぁ…。ただ、ばんえい記念ではしっかり立て直してくると思います。

ともあれ、ゴーリキさんが今年大きなタイトルが取れてよかったです。仕事落ち着いたら、あまり間をあけずにイラスト仕上げたいと思います。あ、そうそう馬券は単勝複勝と馬単だけでしたが、それでも私としては結構なお年玉をもらいました(^_^)

レース結果