第48回 黒ユリ賞 データ予想(結果追記あり)
第48回黒ユリ賞(BG2)
3歳牝馬オープン 定量640㎏
わずか2レースしかない牝馬の定量重賞戦です。2歳世代(明け3歳)牝馬の女王決定戦。半世紀近い歴史をもつ重賞です。伝統の一戦なのですが…上位三頭をデータから予想することが非常に困難な穴党向きの重賞です。前走のクラスにもよりますがほとんどの出走馬がこれまで曳いてきた重量から一気に100㎏くらい重量が跳ね上がることがその大きな理由だと思います。
■人気別 馬券圏内入着回数
1番人気:1着5回/2着0回/3着2回(着外3回)
2番人気:1着2回/2着2回/3着1回
3番人気:1着1回/2着0回/3着3回
4番人気:1着0回/2着3回/3着0回
5番人気:1着0回/2着0回/3着2回
6番人気:1着1回/2着3回/3着0回
7番人気:1着0回/2着1回/3着0回
8番人気:1着0回/2着0回/3着1回
9番人気:1着1回/2着1回/3着0回
10番人気:1着0回/2着0回/3着1回
1番人気馬も丁か半かという感じで、半分は勝って、半分は連を外ししています(着外も3頭)とはいえ一番人気の勝ち鞍が一番多いレースです。が、2着3着なかなか人気順にはおさまらない。最低人気からも入着が出ていますし、6番人気から4頭、9番から2頭も連対馬が出ています。
■1着馬オッズ
最高オッズはキタノミサキ(2017年)61.1倍
最低オッズはナナノチカラ(2013年)1.8倍
また、単勝人気の1倍台は過去3頭しかおらず、2勝3着1回でした。
■枠:馬券圏内に入着した回数を枠ごとに記載します
着/枠 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 | 1 | 0 | 1 | 2 |
2着 | 0 | 0 | 1 | 2 | 1 | 1 | 1 | 2 | 2 | 0 |
3着 | 0 | 4 | 3 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 |
内端枠、外端枠ともに2勝ずつ。端枠でも人気馬がキッチリ勝っています。2枠が入着馬5頭と好成績。今年はスーパチヨコが入っています。
■馬体重(3着入着馬30頭の馬体重)
900㎏以下:3頭
900~950㎏:13頭
950~999㎏:11頭
1000以上:5頭←3勝2着1回3着1回
今まで曳いたことが無い未知の重量なので、体が大きいことはそれだけでアドバンテージがあります。
900㎏以下は3頭しかいませんでしたし、1000㎏以上は5頭中3頭が勝ち馬になっています。
今年、前走馬体重が1000㎏超えている馬はスーパーチヨコ(1020㎏)とミュウ(1007㎏)です。
■馬体重増減
プラス10キ㎏以上:11頭
プラス1~10㎏:12頭
マイナス1~10㎏:5頭
マイナス10㎏:2頭
明け3歳馬。成長中の馬なので、基本プラス体重が望ましいです。
■騎手(3回以上馬券圏内入着がある騎手をピックアップ)
鈴木騎手:1着3回/2着3回(2020年アグエクトワ6番人気で2着)
藤野騎手:1着2回/3着2回
藤本騎手:1着1回/2着1回/3着1回(2018年アフロディーテ9番人気で2着)
西謙一騎手:2着2回/3着1回(2015年メムロコマチ7番人気で2着)
鈴木騎手の成績が抜けています。なお、鈴木騎手の3勝はすべて一番人気によるもの。1人気に鈴木騎手が乗るようなら心強いデータです。今年はルイズに騎乗。次が2勝の藤野騎手。人気になるであろうスーパーチヨコに騎乗します。また、好成績の騎手は皆6人気以下で連対実績があり、穴をあけています。藤本騎手はミュウ、西謙一騎手は今年は騎乗がありません。
■調教師(3回以上馬券圏内入着がある調教師をピックアップ)
槻館重調教師 1着2回/3着1回
坂本東調教師 2着2回/3着1回
久田守調教師 2着2回/3着1回
金田勇調教師 2着1回/3着2回
槻館厩舎がミスタカシマとイオンで2勝しています。いずれも鈴木騎手とのコンビです。今年は同じ組み合わせでルイズが出走します。
槻館厩舎はベニサクラと2頭出しです。坂本厩舎はリバティクイーン、金田厩舎からはヤマカツレイナが出走します。
■前走出走クラス
3着入着馬30頭の前走出走クラス/3着以内入着頭数です。
Aー1クラス:12頭/3着以内7頭
Aー2クラス:10頭/3着以内3頭
Aー3クラス:7頭/3着以内3頭
B-1クラス:1頭/3着以内1頭(1着)
Aー1クラスが一番多いのですが、Aー3クラスまで広く入着馬が出ています。Bクラスは1頭しかいないので、やはりAクラスから。とはいえ、A-1クラスが必須ではなさそうです。また、前走好走も必須条件ではないことがわかります。
■関連レース
2歳牝馬のオープン戦は白菊賞といちい賞。2歳重賞としてはナナカマド賞とヤングチャンピオンシップがあります。
この中で一番関連性が深いのは9月に行われるいちい賞になります。
3着入着馬30頭中、出走馬:25頭。3位以上の入着馬:12頭。出走は黒ユリの好走条件になりますが、入着は必須ではありません。
重賞はそもそも出走馬が少なく
ナナカマド賞で7頭しかおらず、3着入着馬は2頭。
ヤングチャンピオンシップは出走が5頭、入着馬は1頭もいません。
また、2歳重賞レースでは入着馬のほとんど例外なく新馬戦を好走していたのですが、牝馬限定の黒ユリ賞では新馬戦の3着入着は16頭。新馬戦の好走は必須条件ではありません。
関連レースはいちい賞だけ?では心もとないのでもう少し何かヒントはないか?と思って直近3走の競走成績を見てみました。
前走好走は必須ではありませんが、直近3走中1度は3着以内に入っている馬は30頭中23頭いました(クラス問わず)。
■出走馬 定量640㎏ (いちい賞/直近3走着順/前走出走クラス)
1番 ベニサクラ 菊池騎手
(いちい賞:不出/前走1着:2走7着:3走1着/A-2)
2番 スーパーチヨコ 藤野騎手
(いちい賞:6着/前走2着:2走2着:3走1着/A-1)
3番 ココロホマレ 島津騎手
(いちい賞:中止/前走1着:2走4着:3走2着/B-1)
4番 リバティクイーン 阿部騎手
(いちい賞:3着/前10着:2走4着:3走6着/A-2)
5番 プレシャスキュン 赤塚騎手
(いちい賞:4着/前10着:2走9着:3走5着/B-1)
6番 ミュウ 藤本騎手
(いちい賞:不出/前9着:2走3着:3走3着/A-2)
7番 タカラヴェルベーヌ 渡来騎手
(いちい賞:1着/前8着:2走8着:3走7着/A-1)
8番 ルイズ 鈴木騎手
(いちい賞:不出/前7着:2走4着:3走3着/A-1)
9番 ニジイロアオゾラ 長澤騎手
(いちい賞:不出/前4着:2走4着:3走1着/B-1)
10番 ヤマカツレイナ 金田騎手
(いちい賞:5着/前7着:2走9着:3走1着/A-2)
いちい賞出走で完走した馬、前走Aクラス、直近3走で3着以内入着を太字にしてみました。こうしてみると、◎はスーパチヨコになるかと思います。人気も1番人気でしょう。3走前には翔雲賞2着のマルホンリョウユウにも勝っています。馬体重も1000㎏を超えていますし枠も騎手も魅力です。
では2番手評価は……Aクラス出走している馬は、全馬それほど実力差は無さそうです。上げた条件を全てクリアしているのはヤマカツレイナでしょうか。でもA-2で勝ち負けしているのはベニサクラの方。実績的にはスーパーチヨコに続くのはこの辺りでしょうか。
以下前走Aクラス組を見てみると…
・リバティクイーン:いちい賞出走組(3着)
・ミュウ:馬体重1000㎏超え、藤本騎手騎乗、近3走にAクラスで好走あり
・タカラヴェルベーヌ:いちい賞出走組(1着)
・ルイズ:槻館厩舎&鈴木恵介騎手 近3走にAクラスで好走あり
どれが馬券圏内に来ても全くおかしくない(笑)。スーパーチヨコを軸にどう組み合わせるかになると思います。
また、先週第二障害を重機で掘り返して柔らかくしました。そのくらい高速馬場でした。近走いちい賞組を負かしていた馬は成長して能力が逆転したのか馬場適性なのか悩ましいところです。そして掘り返した馬場でどういう結果になるのか…。
黒ユリ賞は過去10年のうち、7回は3連単が万馬券。三連複でも3000以上が半分の5回出ている重賞です。今年は人気も割れそうですし手広く買おうと思います。
結果~答え合わせ~
スーパーチヨコが1番人気に応えました。そしてみんな馬券うまいなぁ。もっと人気がばらけるかと思いきや、固かったです。馬連を手広く流して、三連複はヤマカツレイナとの二軸で…と思ったのですが、自分のブログを読み返して、ベニサクラVSヤマカツレイナだったらベニサクラの方が勝ってるじゃない?ということで三連複の縦目で一番怖いなと思う目を買い足しました。ホントはルイズも買う気だったんですが、慌てて買って買い忘れ、追加で買おうとしたら締め切られてました。18:22という購入時間にギリギリぶりが表れています(笑)
結果ミュウがギリギリ届いてくれたました。藤本騎手はとても大事に乗っていた気がします。焦らず追走して…それでも障害は一腰では越せなかった。すんなり障害越せていたら、もっときわどい勝負になったと思います。鈴木恵介騎手はルイズが勝てる可能性を追求して、最後脚が止まってしまうかもしれなくても、前々の競馬をしたのだと思います。こういう騎乗は見る側も悔いがのこらないので気持ちがいいです。結果3着とは僅差の4着ですし、改めて鈴木騎手はすごいな…と思います。
明け3歳の牝馬で一気に重量が上がることを考えると、馬体は大きいなと思います。スーパーチヨコ1016㎏、ベニサクラ963㎏、ミュウ1005㎏、ルイズ992㎏。ベニサクラ以外は馬体重順でした。そしてやっぱり上位人気3頭では決着つかない。固いと言えども一捻りあるのが黒ユリ賞です。ベニサクラはこれからもっと強くなるんじゃないかなと思います。障害上手な馬です。
スーパーチヨコは実力通り。最後は苦しくなりましたがそれでも止まらずに歩き切りました。それにしても「あんまりかわらない」って言いきっちゃった藤野騎手(^_^; せっかく主催者がんばって坂掘り返してたのに…。まあ、天候もありますし寒くなったら固まっちゃいます。1分35秒かかっていますし、先行した馬は最後脚色一杯でした。まずまず馬場を掘り返した成果が出ているんじゃないか…と思うんですが…。
ヤマカツレイナはスタートから行きっぷりが良くなかったなぁ。外枠かな(外枠でも勝っているんですが…)金田騎手が促して促してという形でした。その分降りてからもう脚がなかった。あれだけ押して押して障害にたどりついても一腰で障害あげられるんだから、中枠ならもっと…と思います。ばんえい記念の日、3歳牝馬OPの福寿草特別に出走できて中枠に入ったらもう一度買ってみたいと思います。