第33回ヒロインズカップ データ予想(結果追記あり)

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: title-data-1024x723.jpg

第33回ヒロインズカップ(BG1)
4歳以上牝馬オープン 別定2-b

 牝馬のBG1は3歳限定のばんえいオークスと、4歳以上のヒロインズカップの2レースのみ。前者が世代戦の牝馬チャンピオンという位置付けとすれば、こちらは古牝馬のチャンピオン決定戦と言えます。2019年から格上げされた新しいBG1で、牝馬の活躍する貴重な舞台です。
 別定重量は790㎏。条件は1重量格ごとに10㎏加減。オープン馬は本年度収得賞金200万円につき10㎏加増。今年はオープン格の馬が4頭いる上、オープン馬の本年度収得賞金も多く、最高重量はサクラヒメの820㎏、最軽量でシャンハイオトメ、ダイヤカツヒメの770㎏と50㎏もハンデ差が開きました。

■人気別 馬券圏内入着回数
1番人気:1着2回/2着1回/3着2回(着外5回)
2番人気:1着3回/2着4回/3着1回
3番人気:1着3回/2着1回/3着3回

4番人気:1着0回/2着2回/3着0回
5番人気:1着2回/2着2回/3着0回
6番人気:1着0回/2着0回/3着2回
7番人気:1着0回/2着0回/3着2回

最高オッズ:8.8倍 2019年:ニュータイキン(5人気)
最低オッズ:1.6倍 2018年:キサラキク(1人気)

実績馬はどうしてもハンデとの闘いになるようで、1番人気が苦戦するレースです。
2番人気、3番人気の活躍が目立ちます。ただし、連対が出ているのは5番人気までで、極端な人気薄で決着することもありません。新聞に印のある馬からちょっとひねった買い方をする…というのがよさそうです。

■年齢
5歳:1着4回/2着1回/3着4回
6歳:1着3回/2着1回/3着3回
7歳:1着3回/2着3回/3着2回
8歳:1着0回/2着5回/3着1回

4歳馬の馬券圏内入着は過去10年の間ありません。5歳馬の活躍が目立ちますが、意外にも8歳馬の2着入着が多いです。斤量が普段よりずっと重くなるので、経験値がものを言うのかもしれません。

■斤量:過去10年の斤量別成績を表にまとめてみました

斤量/着1234着以下
7401001
7500025
76043228
77023217
7802338
7901104
8000012
8100001

こうしてみると今年は最軽量が770㎏なので全般的に重い斤量でのレースになります。また入着率でいうと780㎏斤量の馬が優秀です。過去10年で800㎏で3着にまでに入着したのはミスタカシマしかいなく、勝ち馬となると過去33回の中でも2011年のフクイズミ以外いません。820㎏のサクラヒメ、810㎏のミソギホマレにはちょっと厳しい条件かも知れません。

■タイム
最速タイム 1:32.3(2017年 アアモンドセブン 馬場水分3.1% 雪)
最遅タイム 2:34.1(2019年 タイキン 馬場水分1.6% 曇)

最近の高速馬場に砂を入れたので、馬場が重いのか軽いのか判別がつきにくいのですが、最速タイムと最遅タイムではどういう結果だったかを調べました。
●2017年の最速タイムでは
3番人気、2番人気、7番人気の決着で。790㎏のハンデ頭のキサラキクは6着、1番人気のナナノチカラ(780㎏)は8着でした。

●2019年の最遅タイムでは
5番人気、1番人気、2番人気の決着。790㎏のハンデ頭の1番人気キサラキクは2着、1着、3着の馬は770㎏の斤量でした。ちなみにこの時17年の勝ち馬アアモンドセブンは競走を中止しています。

馬場の向き不向きがあるのがタイムと結果を見比べてもよくわかります。スピード馬場だと荒れやすく、タイムがかかるほうが固い決着です。過去10年で2分を超えたレースは6回。そのうち3回は1~3番人気で決着しており、残りの3レースのうち2レースは1~3番人気馬が2頭、3着入着しています。砂をいれてどこまで重くなっているのか、気になるところです。


■枠:馬券圏内に入着した回数を枠ごとに記載します

着/枠12345678910
1着001232100
2着1210211101
3着011210221
9頭だて2回、8頭立て1回

2勝以上勝ちが出ている枠を色付けてみました。フルゲートになっていない年が3年あるので、外端枠の母数は少ないのですが、入着回数からいっても中枠の方が成績がいいです。3頭勝ち馬のでている6枠にはフォルテシモが入っています。

■騎手:3回以上馬券圏内に入着がある騎手をピックアップしました
藤本騎手  1着3回/2着2回/3着2回
阿部騎手  1着2回/2着4回/3着1回

西謙一騎手 1着1回/2着2回/3着1回
島津騎手  1着1回/2着1回/3着1回
藤本騎手と阿部騎手の成績が抜けています。藤本騎手はナカゼンガキタに、阿部騎手はミソギホマレに騎乗します。

■調教師:3回以上馬券圏内に入着がある調教師をピックアップしました
金田勇厩舎:2勝2着3回
坂本東厩舎:1勝2着3回3着1回
小林長厩舎:2勝2着2回
西弘美厩舎:1勝2着1回3着1回
成績上位の厩舎のなかで、今年は坂本厩舎が、ミソギホマレアーティウイングフォルテシモの3頭出しです。

■3着以上入着した最高重量 
700㎏未満:3頭
700㎏以上~730㎏未満:13頭
730㎏以上~770㎏未満:6頭
770㎏以上~830㎏以下:8頭
ヒロインズカップで3着入着した30頭が、最高何キロの斤量で3着入着をしていたかを調べました。700㎏未満の馬は3頭しかおらず、この3頭はいずれもヒロインズカップでは740㎏~760㎏の重量でした。
ヒメトラマジックは700㎏超での入着歴がなく、厳しいデータです。
なお、790㎏の斤量で勝ったキサラキクは830㎏での3着入着があり、800㎏で3着入着したミスタカシマは810㎏で2着入着歴がありました。800㎏以上での入着は、重い斤量での入着歴が必要かもしれません。

■前走:3着入着馬30頭の前走成績です

前走クラス:頭数ヒロインズカップ 1着/2着/3着
OP:8頭2/3/3
A1:11頭4/4/3
A2:9頭4/2/3
B1:1頭0/1/0
選抜定量:1頭0/0/1
選抜定量は地吹雪賞(定量500㎏)

なお、30頭の前走成績は1着6頭/2着1頭/3着3頭/着外20頭。
OPやA1クラスなど相手が強い場合も多く、かならずしも好走は条件ではありません。

■関連レース:3着入着30頭の牝馬重賞&準重賞との関連性を調べてみました
黒ユリ賞:出走23頭
1着5頭/2着8頭/3着2頭

オークス:出走28頭
1着8頭/2着6頭/3着0頭

クインカップ:出走28頭
1着4頭/2着7頭/3着7頭


カーネーションカップ:出走28頭
1着2頭/2着4頭/3着2頭

レディースカップ:出走28頭
1着3頭/2着6頭/3着5頭

前年ヒロインズカップ:出走18頭
1着4頭/2着2頭/3着2頭

こうしてみると、いずれも出走は条件になりますが好走している必要はなさそうです。
とはいえ入着馬はクインカップが一番関連が深そうで、28頭出走中18頭は3着入着しています。
また、オークスの勝ち馬は8頭が入着しています。クインカップの好走馬でオークス勝ち馬というのは目安になるのではないでしょうか。
リピーターは多いのか?というところでは、5歳馬が活躍していることもあり、前年成績、出走ともに特筆するほどの関連性が見出せませんでした。しかし前年の勝ち馬から4頭が入着しているので、勝ち馬には注意が必要です。


■出走馬
 (黒ユリ/オークス/クインC/カーネーションC/レディースC/ヒロインズC【前走】)
※カーネーションC、レディースCは同年度、ヒロインズCは前年の成績

1番 シンエイボブ 牝9 800㎏ 菊池騎手
(黒:中止/オ:2/ク:7/カ:6/レ:10/ヒ:9【前走OP:8着】)

2番 ナカゼンガキタ 牝9 780㎏ 藤本騎手
(黒:4/オ:1/ク:未/カ:未/レ:7/ヒ:4【前走A1:1着】)

3番 ニセコヒカル 牝6 780㎏ 藤野騎手
(黒:4/オ:2ク:1カ:2/レ:3/ヒ:6【前走A1:7着】)

4番 アーティウイング 牝6 800㎏ 島津騎手
(黒:7/オ:7/ク:10/カ:1/レ:6/ヒ:2【前走OP:9着】)

5番 ヒメトラマジック 牝6 780㎏ 金田騎手
(黒:5/オ:6/ク:4/カ:7/レ:未/ヒ:未【前走A2:1着】)

6番 フォルテシモ 牝6 780㎏ 西謙一騎手
(黒:6/オ:4/ク:3/カ:4/レ:4/ヒ:1【前走A2:3着】)

7番 ミソギホマレ 牝5歳 810㎏ 阿部騎手
黒:2/オ:中止/ク:2/カ:10/レ:2/ヒ:未【前走天馬賞:2着】)

8番 ダイヤカツヒメ 牝4 770㎏ 赤塚騎手
(黒:2/オ:1/ク:未/カ:未/レ:未/ヒ:未【前走4歳牝馬OP:1着】)

9番 シャンハイオトメ 牝7歳 770㎏ 船山騎手
(黒:未/オ:未/ク:4/カ:3/レ:5/ヒ:未【前走A2:7着】)

10番 サクラヒメ 牝5 820㎏ 渡来騎手
(黒:10/オ:1ク:1/カ:5/レ:1/ヒ:未【前走天馬賞:1着】)

 有力馬が非常に重いハンデになっているので、判断がとても難しくなりました。それでも前開催までの馬場ならばあるいは…と思うのですが、コースに砂が追加されさらに難解に。ただ、最軽量でも770㎏。今年は出走馬のクラスが高く全馬多かれ少なかれ重量に悩む斤量になりました。また、サクラヒメは外端枠。過去2回走っていて1番人気4着、10番人気9着という成績でした。歓迎できる枠ではないんだろうな…と推測します。

 斤量780㎏、6歳、オークス、クインカップの連対のニセコヒカル、斤量780㎏、6歳、前年ヒロインズカップの勝ち馬、クインカップ3着、好走枠の6枠のフォルテシモ。A1、A2クラスは入着率もいいので、この辺りがデータから浮かんでくる馬なのですが…。当日4~5番人気あたりになりそうですし。サクラヒメは公式サイトの調教師や騎手のコメントを読んでも、どうにも820が厳しい。まだ750㎏以上は曳いたことが無い中での800㎏越え。同じことはミソギホマレにも言えます。

 ただ、今までにない馬場の軽さや、他の馬も重量には苦労しそうだということを考えると、OP馬たちも800㎏超だからとあっさり切れないと思います。土曜日の11Rや、当日の後半戦のタイムなども参考にしたいと思います。

 あと、データでは厳しいかと思うのですが、ゴーリキの妹、ヒメトラマジックは応援馬券購入予定です(笑)。前走勝っての出走。1つでも上の着を取って欲しいと思います。

結果:答え合わせ

くうううう!惜しい!けど惜しくない(笑)
フォルテシモが3着外すと思わなかったもんなあ。
でもニセコヒカルは連軸だったのでこっから馬連にしておけばよかったなと(><)

ようやく仕事が一段落して、答え合わせを書く時間が取れるようになりました。おいおい年末年始も振り返り…(傷口に塩だって…)ます。

 それにしてもサクラヒメには厳しい条件でした。過去800㎏で勝った馬はフクイズミしかいなかったし、フクイズミは高重量戦の経験が豊富な馬でした。ヒロインズカップの陣営コメントを読んでも、今後を見据えて結果ではなくと言っていました。サクラヒメは強い馬ですが740㎏からの820㎏です。いくら何でも無茶だなと…。それでもしっかり歩けていたし、改めて強い馬だなと思います。

 馬券は固い決着になるだろうけどヒロインズカップは780㎏くらいで定量でやったほうが良いと思います。BG1を別定にするのはどうかなって思うんです。古牝馬は実力差が開いてしまいますが、牝馬はなかなか800㎏越え曳かないですから。ミスタカシマを応援していた時も、シンエイボブが810㎏だった時も思いました。BG1は強い馬が強く勝てる条件にしてほしいな…と願っています。強い牝馬の早期引退も少し回避できるんじゃないかなと思うのですがいかがでしょう。

 アーティウイングに800㎏は厳しいかなと思っていたのですが…。アーティウイングは800㎏以上の高重量での入着歴がなかったので。でも、ここ数戦OP格でもまれていたのはだてじゃなかった。
とはいえ…やはり数年前に比べて馬場が軽いと思います。砂を入れたとしても10~20㎏差し引いて考えていいんじゃないかなと思います。

 馬券は取れませんでしたが、ある程度データは役に立ったレースだと思います。9歳馬の入着は過去10年なかったのですが、ナカゼンガキタはさすがオークス馬です。軽すぎない軽い馬場という条件もぴったり合いました。藤本騎手が上手くためて降りた後の脚は圧巻でした。ニセコヒカルも先行して粘りこむ、完璧に自分のレースができたと思います。

終わってみれば5歳牝馬を除いて、A1クラスとOP馬の決着でした。返す返すも馬連で勝負すればよかったなぁ…。

結果