第44回チャンピオンカップ データ予想(結果追記あり)

チャンピオンカップ(BG2)
4歳以上選抜 別定4

 1979年創設という歴史ある重賞です。選抜条件がユニークで、その年度で重賞を勝っている馬に出走権があるレースです。今年で言えば、重賞で善戦していて出走すれば人気になりそうなコマサンブラックやマツカゼウンカイには出走権がなく、4歳牝馬のダイヤカツヒメには出走権があります。ドリームエイジカップに似たような多世代対抗戦になる、ちょっとイベント的な要素がある重賞レースです。
 レース規定は別定4、別定重量はオープン800㎏です。1重量格ごとに10㎏加減、オープン馬は本年度収得賞金200㎏につき10㎏加増となっています。今年は最高重量のアオノブラックが860㎏、最低重量のダイヤカツヒメが760㎏で100㎏もハンデ差がついています。
 ドリームエイジカップが荒れる重賞なので、似たような世代対抗戦になるチャンピオンカップも…と思いきや、1、2着は固い決着が多いレースです。おそらくはハンデが付くと言ってもそもそもの別定重量が重いので、ハンデを貰っていたとしても格下馬には重量が厳しい。今年で言えばダイヤカツヒメにとって760㎏はかなり厳しい重量です。ナカゼンガキタの800㎏(まだ曳いたことがありません)にも同様のことが言えます。そのため800~900㎏を曳く機会が多く、重量慣れしている古馬オープンの馬たちに分があるのだと思います。

■人気別 馬券圏内入着回数
1番人気:1着5回/2着2回/3着0回(着外3回)
2番人気:1着2回/2着2回/3着2回
3番人気:1着0回/2着2回/3着1回
4番人気:1着2回/2着1回/3着1回
5番人気:1着0回/2着1回/3着2回
6番人気:1着0回/2着2回/3着4回
9番人気:1着1回/2着0回/2着0回←2015年のオレノココロ(5歳時)

勝ち馬のオッズは
最低オッズ2.2倍:2018年オレノココロ
最高オッズ26.5倍:2015年オレノココロ
最高も最低もオレノココロという面白いデータが出ました。5倍を切る馬が7頭1着になっています。

1~2着は固く、3着は人気薄まで手広くという買い方になりそうです。

■重量
760㎏:2着1回←2013年ブラックパール(牝5)
780㎏:3着2回←2013年フジダイビクトリー(牡5)・2015年ハクタイホウ(牡4)
800㎏:1着1回/2着2回/3着2回←1着2019年メジロゴーリキ(牡5)
810㎏:1着2回/2着1回/3着3回
820㎏:1着5回/2着4回/3着2回
830㎏:1着1回/2着1回/3着1回
840㎏:1着1回/2着0回/3着0回←2022年メムロボブサップ(牡6)
850㎏:1着0回/2着1回/3着0回←2019年オレノココロ(牡9)

勝ち馬は800㎏~840㎏の間で出ており、820㎏の連対回数が一番多くなっています。

ちなみに850㎏の出走馬の競走成績は以下の通り
2018年コウシュハウンカイ(5着)
2019年オレノココロ(2着)
2020年コウシュハウンカイ(7着)
2021年オレノココロ(5着)メムロボブサップ(7着)

やはり別定から50㎏増えてくると勝ち切るのが難しい。今回860㎏を曳くアオノブラックには厳しい条件となりました。
とはいえ、最近の軽い馬場状態…ヒロインズカップでアーティウイング(800㎏)が3着と馬券圏内に入ったことを考えると、実際の重量-10~20㎏くらいのイメージでいいような気がしています。

■性齢:性齢別で入着回数を調べてみました

性齢/着
4歳牡
5歳牡・セン
5歳牝
6歳牡
7歳牡
7歳牝
8歳牡
9歳牡
10歳牡
11歳牡

5歳馬の活躍が目立つレースです。オレノココロが人気薄で勝った時も5歳時でした。ただ今年は5歳馬の出走がありません。
なお、牝馬の過去10年で牝馬の入着はわずか2頭。共通項はヒロインズカップの勝ち馬です。今年出走する牝馬3頭の中で、ナカゼンガキタはその条件を満たしています。

■枠:馬券圏内に入着した回数を枠ごとに記載します

着/枠123456789
1着00
2着100
3着1
9頭だて3回、8頭立て3回、7頭立て2回、6頭立て2回(うち1回は1頭取消)


レースの特性上、回避馬が出ても繰り上げ出走が無いのでフルゲートになることが稀です。過去10年フルゲートになったことはなく、7頭だて、6頭立ての回数も多いことから、外枠の数字は母数が少ないため多少割引が必要です。それでも中枠が優位なことがよくわかります。2~5枠に勝ち馬が集中しており、4枠は4勝と勝率のいい枠です。今年はメムロボブサップが入りました。

■騎手:3回以上馬券圏内に入着がある騎手をピックアップしました
鈴木騎手  1着3回/2着1回/3着1回
(オレノココロで4回入着)
阿部騎手  1着3回
(全馬別馬)
藤野騎手  1着1回/2着2回/3着1回(3頭の馬で4回入着)
藤本騎手  2着3回/3着2回(コウシュハウンカイで4回入着)
オレノココロとコウシュハウンカイが常連だったレースなので、どうしても主戦だった鈴木騎手と藤本騎手の入着回数が多くなります。実力馬を実力通り持ってくることが騎手の腕ですが、やはり入着回数に関してはちょっと補正が必要かもしれません。
そういう意味では阿部騎手、藤野騎手は複数の馬での数字です。阿部騎手はメムロボブサップ、藤野騎手はアオノブラックと人気馬に騎乗です。

■調教師:3回以上馬券圏内に入着がある調教師をピックアップしました
槻館重厩舎:3勝/2着3回/3着1回
坂本東厩舎:2勝/3着1回
松井浩厩舎:1勝/2着1回/3着3回
成績上位の厩舎のなかで、今年は坂本厩舎が、メムロボブサップアーティウイングの2頭出し、松井厩舎がインビクタメジロゴーリキナカゼンガキタの3頭出しです。

■前走:馬券圏内に入着した30頭の前走について調べました
重賞勝ち馬なので基本前走はオープン特別戦、あるいは4~5歳馬は世代オープン特別戦です。それ以外の路線で言えばスピードスター賞などの500㎏レースを使っての出走馬も3頭いました。前走重賞からの直行は牝馬のヒロインズカップからのみで、牡馬では重賞から直接チャンピオンカップに出走した馬はいませんでした。今回帯広記念から間にレースを挟まなかったアオノブラックには少しマイナスなデータです。

■関連レース:馬券圏内に入着した30頭の出走・入着数を調べてみました
明け5歳のBG1天馬賞と、前年度のばんえい記念から、その年の重賞レースで、出走の有無と3着入着の頭数を調べました。

レース名出走頭数3着入着頭数
天馬賞2823
前年度ばんえい記念1410
オッズパーク杯1610
北斗賞186
旭川記念1911
ばんえいグランプリ179
岩見沢記念136
北見記念166
ドリームエイジカップ2115
帯広記念186

 5歳馬が活躍しているレースということもあり、世代戦最後のBG1、天馬賞の出走と入着はチャンピオンカップとかなり関連が深い数字が出ています。
 その他やはり世代対抗戦のドリームエイジカップが比較的関連性が見える数字になっています。とはいえ入着は半数。しいて言えば…という程度です。数字として面白いのはばんえい記念です。ばんえい記念に出走した馬で、チャンピオンカップで3着入着した馬は14頭と半数にも満たないのですが、ばんえい記念は好走した馬と出走頭数の差が非常に少ないのが特徴です。前年度のばんえい記念で上位入着した馬がチャンピオンカップに出走してきた場合はちょっと注意が必要かもしれません。今年はメジロゴーリキメムロボブサップアオノブラックが該当します。

■出走馬
1枠:アオノブラック(牡7)860㎏ 藤野騎手
(天馬賞:2着/ばんえい記念:3着/ドリームエイジカップ:4着)

2枠:ダイヤカツヒメ(牝4)760㎏ 赤塚騎手
(ヒロインズカップ<770㎏>:9着)

3枠:インビクタ(牡7)820㎏ 島津騎手
(天馬賞:6着/ばんえい記念:未出走/ドリームエイジカップ:未出走)

4枠:メムロボブサップ(牡7歳)850㎏ 阿部騎手
(天馬賞:1着/ばんえい記念:3着/ドリームエイジカップ:3着)

5枠:アーティウイング(牝6歳)790㎏ 西将太騎手
(天馬賞:未出走/ヒロインズカップ<800㎏>:3着 )

6枠:メジロゴーリキ(牡9歳)820㎏ 西謙一騎手
(天馬賞:1着/ばんえい記念:1着/ドリームエイジカップ:1着)

7枠:ナカゼンガキタ(牝9歳)800㎏ 藤本騎手
(天馬賞:7着/ヒロインズカップ<780㎏>:1着)

今年は7頭、そのうち牝馬が3頭というメンバーになりました。牝馬の中ではナカゼンガキタは天馬賞出走、ヒロインズカップ勝ちと入着馬の条件を満たしていますが、まだ800㎏の経験がありません。アーティウイングは前走より10㎏軽くなりましたがヒロインズカップを勝ってきていない。ダイヤカツヒメは4歳牝馬の入着が過去10年で1頭もいません。
 実質牡馬4頭の戦いになるのかな?と思います。データを見ているとメジロゴーリキメムロボブサップの2頭でいいのかなぁ…と思うのですが…。2頭のなかでゴーリキは820㎏ともっとも勝ち数の多い斤量での出走。大好きだしここはゴーリキから買いたいのですが…。

チャンピオンカップとその次のばんえい記念を続けて勝った馬は過去10年を見渡してもオレノココロしかいないんです。続けて連対した馬はオレノココロとメムロボブサップの2頭。もともとばんえい記念を目指す馬はもう高重量でのトレーニングに入っていて、チャンピオンカップは本気度が低いと言われています(という話を私はばんえい記念の前夜祭のトークショーで聞いた記憶があります)。メジロゴーリキはここでは4着くらいで、ばんえい記念で勝ってほしい…という気持ちもあるのです。

◎はメムロボブサップ。枠も好枠をひきました。10㎏アオノブラックより軽いですし、ばんえい記念が標準でも昨年の実績があります。ここは順当に勝ち負けだと思います。相手は明日の馬場を見て軽ければインビクタ、多少でも時計がかかるようならメジロゴーリキで。アオノブラックは860㎏と1枠(内詰レース)ということを考えて3番手あるいは4番手評価です。インビクタはばんえい記念は出走しないでしょうからここは取りたいレースだと思います。岩見沢記念は820㎏で850㎏のメムロボブサップや840㎏のアオノブラックを破って勝っています。軽馬場ならば1着まであると思います。選んだ2頭から三連複でナカゼンガキタも少しだけ買おうと思います。買い方としては三連複なら2点。3連単でも4~5点でまとめないとガミってしまうので、買い方はちょっと考えます。

…そして…やっぱり…メジロゴーリキの単。予算別枠で!もうお約束です(笑)

結果~答え合わせ~

ゴーリキってやっぱりあまり人気にならないんだよなぁ…
4番人気あたりが走り頃なんです(笑)
三連複と馬連の金額を逆にするか、せめて縦目を抑えるか…
いやあ、下手だなぁ(;_;)

 わ~~い!ゴーリキ、おめでとう~~!ここで来ちゃったらばんえい記念どうなんだろう…なんて不安もちょっぴりありますが、それはそれ、これはこれ。やっぱり勝ったら嬉しいです。

 そして、いろいろ勘違い&間違っていたことがありました。インビクタはばんえい記念出走を表明しているんですね。高重量にはあまり向かない馬だと思って、出ないものと決めつけていました。そして、もう各馬ばんえい記念の準備を始めているのでは?という大滝さんの質問に、まだまだこれから。と木本さんが解説していました。多分この質問をされたのは、私も耳にしていた「ばんえい記念のトレーニングに入っていて、ばんえい記念出走馬はチャンピオンカップの本気度が低い」という通説を気にされていたんじゃないかな…と思います。

 今年はばんえい記念に出走を表明している馬がすでに10頭はいるという話で嬉しい限りです。4文字のオープン馬が出走表明してるって木本さんはおっしゃっていました。槻館厩舎のあの子かな~。

 さて、雪降り馬場で軽くなりましたが気温は下がりすぎず、砂はザクザク…とは西騎手のコメント。軽いけど軽すぎない。まさにインビクタの馬場でした。みんなよくわかってるよなぁ…という二番人気。
でも、インビクタの馬場って実はゴーリキも得意なんです。ゴーリキは重馬場巧者ってイメージありますが要はスタミナ勝負が得意なんです。
 速いペース先行して、第二障害であまり間を置かずに上げて、先に降りて、歩き粘り勝負。後続の末脚を封じる先行策。この2頭、実は同じような勝ちパターンです。インビクタは障害の上手さでこの戦法を取りますが、ゴーリキは持ち前のパワーと、豊富なスタミナで同じような戦法を取っている気がします。でもお互い得意の型に持ち込むと、インビクタよりゴーリキの方が地力は一枚上でした。きわどいように見えて、途中から絶対差せると思って見ていました(あくまでもファンの思い込みです)。
 
 あと今回、インビクタとゴーリキは少し離れた枠だったのでお互い相手を気にせずに各々のペースで先行できたことも良かったと思います。

 データでよく来る820㎏。今年も連対馬は820㎏でした。このデータは来年も使えると思います。

 メムロボブサップはやっぱり850㎏かなぁ…追走して第二障害も上位二頭の後から。後手後手になってしまいました。

 それにしてもザ・ハンデ戦。ほとんど一団で迫力あるレースでした。牝馬3頭も差の無い競馬でがんばりました。中でもびっくりしたのはダイヤカツヒメ。760㎏でこれだけ頑張れるならポプラ賞は面白いんじゃないかと思います。アオノブラックは1枠と860㎏だと思います。速いペース、無理して追走した感じがあります。2障害で余裕がなく、障害を失敗してしまったのだと思います。

結果