第45回帯広記念 データ予想

帯広記念(BG1)
4歳以上オープン 別定1-b

古馬重賞の王道。四市記念のオーラス帯広記念です。ばんえい記念の次に重い900㎏前後になります。ここからはいよいよRoad to THE BANEI KINEN。愛しいゴーリキが躍動する舞台です。別定1-bという条件は「本年度収得賞金200万円につき10kg加増」となります。今年もメムロボブサップが930㎏とハンデを背負いました。最軽量はキョウエイリュウとキタノユウジロウの890㎏で、このクラスの高重量戦としては40㎏もハンデ差があります。

■人気別 馬券圏内入着回数
1番人気:1着2回/2着2回/3着1回(着外5回)
2番人気:1着1回/2着1回/3着1回
3番人気:1着1回/2着0回/3着2回
4番人気:1着2回/2着2回/3着2回
5番人気:1着2回/2着2回/3着0回
6番人気:1着1回/2着2回/3着1回
7番人気:1着0回/2着0回/3着1回
8番人気:1着0回/2着1回/3着0回
9番人気:1着1回/2着0回/3着1回
10番人気:1着0回/2着0回/3着1回

勝ち馬のオッズは
最低オッズ1.9倍:2021年オレノココロ
最高オッズ43倍:2014年ホリセンショウ

古馬重賞戦線のハイライト的なレースでもありますし、同じ実績のあるメンバー同士で何度も当たっているにもかかわらず、荒れるBG1レースです。1番人気の半数が着外になっています。4番人気が1番人気の入着回数を上回ります。そして10番人気まで3着入着馬が出ています。
これはひとえに重量適性だろうと思います。
帯広記念とばんえい記念は特殊なレースで、普段この重量は曳かないので適性が問われるし、初チャレンジの馬は適性がわからない。また、冬場は馬場にロータリハローがかかり、水分量だけでは馬場の重い軽いも判断が難しいにもかかわらず、高重量から馬場の影響を受ける馬も多い…といった重量にまつわる要因で、なかなか人気サイドで決着しない理由だと推察します。

■重量
890㎏:1着1回/2着2回/3着5回←1着:2014年ホリセンショウ
900㎏:1着2回/2着3回/3着2回
910㎏:1着2回/2着3回/3着2回
920㎏:1着5回/2着0回/3着1回

920㎏の入着馬の内訳をみてみると(複数回あります)
1着:オレノココロ、コウシュハウンカイ、カネサブラック
3着:フジダイビクトリー

920㎏とハンデを背負った馬の勝ちが多いことに特色があります。ここまでくると、10㎏20㎏の差より適性の差が出るのかも知れません。
また、920㎏で勝った馬はその年のばんえい記念で好走しています。(20年のコウシュハウンカイが4着でしたがあとの4回は全て3着以内)帯広記念をハンデを貰っても勝ち切れる馬は、ばんえい記念で勝負になるということです。

ただし入着馬がでているのは920㎏まで。930㎏では入着がありません。過去10年で930㎏を背負った馬は2頭。2019年にコウシュハウンカイ(5着)と2022年にメムロボブサップ(9着)です。

3着には890㎏の馬が多く入っています。相手は格下まで手広く一考の余地があります。

■枠:馬券圏内に入着した回数を枠ごとに記載します

着/枠10
012012120
113023101
3001002101
10頭だて7回 8頭立て1回 7頭立て2回

端枠に勝ち馬がいません。フルゲートにならなかった年が3年あるので、9~10枠は母数が少ないのですが、それでも6~7の中枠のやや外目に入着数が集まっています。

齢別:馬券圏内に入着した回数です

着/性齢6歳7歳8歳9歳10歳11歳
121312
023122
230221

こうしてみると7歳馬と9歳馬の入着数が多いのですが、11歳馬の活躍も目を引きます。古豪が活躍するイメージは数字にも裏付けられています。

■騎手 3回以上馬券圏内に入着がある騎手をピックアップしています。
鈴木騎手 1着3回/2着1回/3着4回
阿部騎手 1着1回/2着2回/3着1回
藤野騎手 1着1回/2着2回/3着1回

鈴木騎手の成績が抜けています。オレノココロの主戦騎手だったということが大きいのですが、強い馬を確実に持ってくる手腕は頼りになります。今年は鈴木騎手はミノルシャープ。阿部騎手はメムロボブサップ、藤野騎手はアオノブラック。いずれも有力馬に騎乗です。

■厩舎 3回以上馬券圏内に入着がある厩舎をピックアップしています。
槻館厩舎 1着4回/2着2回
松井厩舎 1着3回/2着2回
服部厩舎 2着3回/3着1回
オレノココロいた槻館厩舎、コウシュハウンカイがいた松井厩舎が好成績を残しています。今年は松井厩舎からメジロゴーリキインビクタマツカゼウンカイの3頭が出走します。


■タイム(馬場水分量)
最速:2分15秒9(2.7%)
2018年コウシュハウンカイ<3人気 920㎏>

最遅:2分51秒6(2.3%)
2015年フクドリ<6人気 900㎏>

最速の時も、最遅の時も1番人気は馬券圏外に敗れています。水分量=タイムではないなと改めてこの数字を見て思います。
そして、最速の時は3番人気、6番人気、2番人気の中波乱、最遅の時は8番人気、8番人気、9番人気で決着しており大波乱になっています。
いずれにしても極端なタイムが出るときは人気サイドで決着しないことが多いレースです。


■関連レース
高重量戦なので、重量が850㎏を超える直近の北見記念との関連を調べてみました。
出走は27頭、3着入着馬は14頭。
北見記念の3着入着馬から、帯広記念の勝ち馬は6頭でています。

また、その他の重賞成績を見比べていく中で、夏のばんえいグランプリも、関連性がありそうな数字が出てきました。
ばんえいグランプリは2019年まではBG1でしたし、格付けによる重量設定なのでオープン馬に斤量差がなく800㎏を曳きます。真夏のレースですが高重量戦との関連が深い重賞です。
出走馬は25頭、3着入着馬は12頭
ばんえいグランプリの連対馬から勝ち馬が6頭でています。

■前走
古馬重賞ですので、前走はほぼOP。ただA1クラスも7頭います。
3着以内は11頭でした。前走の成績はこだわらなくてよさそうです。

■出走予定馬(ばんえいグランプリ/北見記念)

1枠 キョウエイリュウ 牡6 890㎏ 村上騎手 
GP:6着/北見:9着

2枠 インビクタ 牡7 910㎏ 船山騎手
(GP:中止/北見:中止)

3枠 メムロボブサップ 牡7 930㎏ 阿部騎手
GP:1着/北見:不出走)

4枠 ミノルシャープ  牡9 900㎏ 鈴木騎手
(GP:3着/北見:8着)

5枠 ゴールデンフウジン 牡9 910㎏ 赤塚騎手
(GP:不出走/北見:2着

6枠 コマサンブラック 牡7 900㎏ 金田騎手
(GP:4着/北見:5着)
 
7枠 メジロゴーリキ 牡9 910㎏ 西謙一騎手
GP:2着/北見:6着)

8枠 キタノユウジロウ 牡8 890㎏ 菊池騎手
(GP:不出走/北見:3着

9枠 マツカゼウンカイ 牡9 900㎏ 藤本騎手
(GP:5着/北見:4着)

10枠 アオノブラック 牡7 920㎏ 藤野騎手
(GP:不出走/北見:1着

 雪降りでとても馬場が軽く、スピードが出る状態が続いているので、メムロボブサップが930㎏のトップハンデを克服してしまうのではないだろうか…とも思えますが…。北見記念の1~3着、グランプリの1、2馬から、930㎏のメムロボブサップを除くと、ゴールデンフウジンメジロゴーリキキタノユウジロウアオノブラックの4頭になります。アオノブラックが外端枠に入りました。戦績を見ると10枠での勝ちこそないものの、ダービー2着は外端枠でのもの。まず問題ないかとは思います(一抹の不安はあるのですが)。

 ◎はもちろんメジロゴーリキ。多分に愛情が入っていますが、名門松井厩舎のエースであり、ばんえい記念馬であり、昨年のばんえいGPも連対しており、入着の多い9歳馬&910㎏。データ的にも実績十分です。

 ただ、問題は馬場だろうなぁと思います。とはいえ、実はゴーリキはさほど軽い馬場がNGなわけではありません。陣営が言うように重い馬場のゆったりしたペースが向いているのは事実ですが、軽い馬場でも1~2障害間をほとんど止まらず先行して、後続をハイペースに巻き込んで、パワーとスタミナで押し切ってしまいます。ただ軽すぎると先手を取るのが難しくなるし、相手も楽に障害を越せるので2障害降りてからの末脚勝負になってしまいます。そうなると苦しい。軽目までなら大丈夫。ただ高速馬場にならないこと願うばかりです。

 二番手はキタノユウジロウ。実績がある上に、負担重量に恵まれました。ただこの馬もスピード勝負が厳しいかな…。第二障害下まで70秒以上かかる展開になればゴーリキとユウジロウの2頭でいいかなと思うのですが…。天気予報では晴が続くようですし、レースは夕方なので年末のような軽馬場にはならないのではと期待しています。

 逆に軽馬場でのレースになりそうなら、アオノブラックが〇です。スピード勝負も対応できる馬で、連複の軸には一番頼りになりそうです。昨年は920㎏で5着にやぶれましたが、あけて7歳。今なら大丈夫だろうと思います。同じく軽くなればゴールデンフウジンの馬券を増やすと思います。

 また、データでは推す要素は少ないのですが、今期ずっと注目している馬にコマサンブラックがいます。着実に上位との差を詰めて成長してきている馬で、そろそろ馬券圏内に入着してもおかしくないなと思っています。馬場の状態にかかわらず三連複に混ぜたいと思っています。