第34回ばんえいグランプリ データ予想(結果追記あり)
第34回ばんえいグランプリ(BG2)
3歳以上オープンファン投票選抜
別定3−a
真夏のばんえい競馬の祭典。ファン投票の上位7頭に、収得賞金上位3頭を加えた10頭に出走権の与えられるレースです。調整が難しい暑い時期のことで、出走回避馬が出た場合、ファン投票上位馬の場合は投票順位、収得賞金上位馬の場合は収得賞金順位の次点の馬が繰り上がりになります。
レースの特性上、真夏の古馬重賞ですが比較的フルゲートになりやすいレースです。番組情報を見るとオープン800kg1重量格ごとに10kg加減するとあります。今年の出走メンバーは全頭オープン馬なので全頭800㎏での出走になります。
■人気別 馬券圏内入着回数
1番人気:1着2回/2着3回/3着0回
2番人気:1着4回/2着2回/3着1回
3番人気:1着1回/2着2回/3着4回
4番人気:1着1回/2着3回/3着1回
5番人気:1着2回/2着0回/3着1回
6番人気:1着0回/2着0回/3着1回
7番人気:1着0回/2着0回/3着2回
2番人気の馬の好走が目立ちます。
5番人気まで1着を取っているので、古馬重賞としては比較的穴党向けのレースです。
1着の単勝オッズは2倍(メムロボブサップ)~23.9倍(ギンガリュウセイ)と幅があります。
ただ、5番人気までの間で大体決着がついていますので1番人気~5番人気までをどう組み合わせるか。という買い方になると思います。
【閑話休題】私がいつも真っ先に人気と入着の関連を上げるのは、ひとえにばんえい競馬ファンは非常に予想が上手いと思っているからです。時々穴人気を取ったと思って配当をみてがっかり…皆様も経験があるのではないかと思います。みんな馬券上手だな…って感じたこと一度や二度ではありません。
ばんえい競馬は馬場水分量でレースが変わるので、過去の走破タイムがその日のレースに直結しません。もちろん持ちタイムは予想に反映できる重要な要素ですが、当日のレース、しかも直前のレースまでよく観察する必要がありますし、歴代のレースという縦軸を基準にするデータ予想の要素としては不向きです。また、調教の特性上「追切タイム」なるものも存在しません。
そんななかで何をデータで拾うか…となると「人気」はとても貴重な材料になります。パドック、臨戦態勢、格、新聞の情報、その日の馬場、騎手との相性、枠、重量適性、あらゆるデータを総合的に判断したファンによる出走馬のランキングが人気です。人気通りに決着がつかない事もありますが、その時はファンの判断を裏切りやすい要素があるレース(ハンデであったり、人気に反映できない未知の要素が有る)と解釈して、裏切った要素をデータやレース内容で検証しようと考えています。
■枠:馬券圏内に入着した回数を枠ごとに記載します
着/枠 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 2 | 0 | 2 | 0 | 1 | 1 | 0 | 2 | 0 |
2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 1 | 5 | 0 | 0 |
3 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | 3 | 1 | 1 |
1着こそないものの、8枠の好走が目を引きます。9枠の2勝3着1回もありますし、外目枠が良績を出している印象があります、人気馬が8枠に入れば連軸におすすめです。
■騎手
鈴木騎手 1着2回/2着1回/3着2回
藤本騎手 1着2回/2着1回/3着1回
松田騎手 1着2回/2着1回/3着1回
西謙一騎手1着1回/2着1回/3着3回
2勝以上の騎手は3人、鈴木、藤本と両名手と古馬重賞(特に高重量)ではよく登場する松田騎手。
西謙一騎手も勝ち鞍は1回ですが、入着は5回。
■厩舎
古馬の大きなレース(高重量)と言えば…
松井厩舎と槻館厩舎。
松井厩舎 1着2回/2着4回/3着3回
槻館厩舎 1着2回/2着2回/3着2回
やはりというかさすがの数字です。
今年は松井厩舎がインビクタ、マツカゼウンカイ、メジロゴーリキの3頭出しです。
■性齢(性別はすべて牡)
5歳 1着1回/2着2回/3着0回
6歳 1着3回/2着1回/3着3回
7歳 1着1回/2着1回/3着4回
8歳 1着2回/2着2回/3着1回
9歳 1着2回/2着2回/3着1回
10歳 1着1回/1着2回/3着1回
6歳馬が一番数字はいいですが、まんべんなくどの年齢も来ています。年齢で絞ることは難しそうです。
■関連レース
同年の古馬重賞戦線3つのレース、前年度の帯広記念とばんえい記念、前年の同一レースの成績と比較してみました。
ばんえいグランプリ3着入着馬30頭中、
3着以内に入着した頭数
前年度帯広記念:9頭
前年度ばんえい記念:8頭
オッズパーク杯:15頭
北斗賞:15頭
旭川記念:18頭
前年同レース:11頭
やはり直前の旭川記念が一番成績がリンクします。オッズパーク杯・北斗賞も半数の15頭が、ばんえいグランプリでも3着以内に来ているところを見ると、春からの3つの重賞のどこかで、3着以内に結果を出している馬に信頼がおけそうです。
■前走
グランプリ出走馬なのでほとんどが前走オープン戦です。
3着入着馬30頭中
前走3着以内 16頭
前走3番人気以内 24頭
前走好走した馬は半数強。ただ、前走人気をしていた馬は80%の入着率です。
着順よりも前走の人気に着目すると面白いかもしれません。
■ステップレース
サマーカップ(OP)ととかち桂冠賞(OP)が主なステップレースになります。
サマーカップはグランプリ直前のOPレースで、ここをステップにする馬が多く、3着入着馬30頭中12頭が出走しています。このうち、サマーカップで連対した馬は6頭。いずれも1~2番人気での連対でした。この6頭は全てグランプリでも連対しています。サマーカップを上位人気に応えて連対した馬は、本番でも信用していいと思います。今年は愛しのメジロゴーリキが!1人気に応えて勝っています。
とかち桂冠賞はまだ設立3回目なのですが、過去2年、1~2人気で1~2着した馬、4頭中3頭がグランプリに出走し、全て連対しています。21年は1、2着馬がそのまま1、2着(着順は入れ替わりました)になりました。今年はメムロボブサップが1番人気に応えて完勝しています。
■出走予定馬(前走重賞:着順/前走:着順・人気)
1枠 マツカゼウンカイ 牡8 800㎏ 藤本騎手
(<旭川記念:取消>北斗賞:8着/サマーカップ:2着・5人気)
2枠 コマサンブラック 牡6 800㎏ 金田騎手
(帯広記念:7着/サマーカップ:9着・10人気)
3枠 メジロゴーリキ 牡8 800㎏ 西謙一騎手
(旭川記念:4着/サマーカップ:1着・1人気)
4枠 インビクタ 牡6 800㎏ 松田騎手
(旭川記念:3着/とかち桂冠賞:4着・4人気)
5枠 ミノルシャープ 牡8 800㎏ 鈴木騎手
(旭川記念:5着/サマーカップ:3着・3人気)
6枠 メムロボブサップ 牡6 800㎏ 阿部武臣騎手
(旭川記念:1着/とかち桂冠賞:1着・1人気)
7枠 キョウエイリュウ 牡5 800㎏ 村上騎手
(北斗賞:6着/サマーカップ:6着・4人気)
8枠 カイセドクター 牡5 800㎏ 島津騎手
(北斗賞:5着/かち桂冠賞:2着・5人気)
出走予定から、牝馬のシンエイボブと5歳馬ゴールドハンターが回避しています。
まず圧倒的1番人気はメムロボブサップになるかと思います。メジロゴーリキは2番人気かな…。着順やレースぶりを見ていると旭川記念あたりからミノルシャープが復調してきているのがわかります。20年のばんえいグランプリ馬です。サマーカップでは障害を一腰で上がれなかった分、最後脚が止まったと思うのですが、それでも2腰目でキッチリ上げて2番手で降り、ゴーリキとラスト15mまで競っていました。(坂下から一回の歩き出しで第二障害を上り切ることを一腰で上がると言います。坂を登る動きを「腰」と表現します)
ようやく理性と愛情が合致するタイミングが来ました!◎はメジロゴーリキ(二番人気になると見て)〇はメムロボブサップ。この2頭軸で流そうと思います。重馬場ならゴーリキ頭の3連単。軽い馬場なら三連複。流す相手は強弱をつけると思いますが強>ミノルシャープ、インビクタ、弱>マツカゼウンカイ、カイセドクターまで。(ってほとんど総流し…(^_^;)旭川記念好走、前走3番人気以内、ステップレース2着馬、厩舎、騎手…この辺を加味しています。
パサパサの時計がかかる馬場を希望したいですが…天気予報を見ると難しいところです。雨降り馬場ならばせめて消耗戦になって欲しい…とはいえ、息の入らない消耗戦になっても、速い展開になるとそもそもゴーリキは前半で置いていかれるので、どうしてもメムロボブサップが有利になります。
メムロボブサップが頭に来たらまずトリガミ確定になるので、軽馬場ならもう少し絞らないと…以下4頭の買い方や最後の取り捨ては本番の馬場とパドックを見て要検討としたいと思います。でも後半上げた4頭、どれが3着以内に来てもおかしくないと思っています。
結果:答え合わせ
ようやくこの企画を始めて、馬券的にプラスの結果を出すことができました。19:30までモニターを見ることができなくて…もう少し乾いた馬場だと思っていたのですが、見たら馬場が黒い。雨降ったんですね(;_;)水分量は1.8とあるけどこれは数字以上の軽い馬場です。前のレースのタイムを見ても1分20秒台の決着。
ということで素直に三連複。あとはメムロボブサップを負かせる可能性がある馬はゴーリキだけだと信じて単勝。ただ、1、2番人気からの三連複なので、三連複は1点に絞りました。軽馬場の消耗戦を見込んで800㎏以上で勝ったことのある馬。ということでミノルシャープを選びました。それなら3連単でも…と言いたいところですが、ゴーリキが2着の3連単を買いたくなかったんです(笑)
メムロボブサップは単勝1.1倍。あの穴予想のばんえいTM木本さんがメムロボブサップと書くくらいですのでどうしようもないのかな…というレース前の雰囲気。
でも西謙一騎手、松田騎手そうはさせじと勝ちに行く厳しい流れをつくりました。メジロゴーリキあんなに前半飛ばして坂登れる?最後まで持つの?とハラハラしました。一緒に前にいったインビクタは競走中止しましたし…。ただ、メムロボブサップより先に降りなくては勝ち目がないので、あのレース展開には西騎手の腕と意地を見た思いがしました。そしてさすがはばんえい記念馬。最後までゴーリキの足が止まることはありませんでした。
ただそれだけ頑張って前に出しても、メムロボブサップより先には第二障害降りれなかったなぁ…。やはり800㎏台までなら現役最強はメムロボブサップなんだな。でも軽すぎる馬場の消耗戦はやはり阿部騎手も嫌だったんですね。レース後のコメントで雨は歓迎していなかったことがわかります。
ミノルシャープは最後脚が止まったのはまだ復調途中でスタミナが持たなかったからだと思います。これからの重賞ではもっときわどい勝負になるはず。鈴木騎手もさすがの騎乗で、このコンビの今後も楽しみです。