第55回ばんえい記念 データ予想(結果追記あり)

ばんえい記念(BG1)
4歳以上オープン 定量1000㎏(4・5歳990㎏、牝馬-20㎏)

 いよいよオーラス! ばんえい記念です。4月のオッズパーク杯から年間全重賞のデータ予想!当たるも八卦当たらぬも八卦でしたが、達成できてよかったです。そしてサイトオープンしてから1年…あっという間でした。感慨深いものがあります。

 ばんえい記念。改めて説明するのは、帯広の洋菓子おすすめ店で六花亭本店の説明をしているかのようで恥ずかしいのですが…ばんえい競馬の最高峰。関係者やファンにとっては平地競馬の8大競走に中山大障害を足したような重みのあるレースです。物理的にも重く、定量1㌧(4・5歳990㎏、牝馬-20㎏)を曳くのもこのレースだけ。

 この偉大なレース、実はあんまりデータが見つからなかったんです。なにしろ特殊すぎて! 普段のレースがあまり参考にならないのです。年度最終戦のビックイベントなので、データも渾身の調べものをしよう!思っていたんですけど(笑) 案外さっぱりしたデータ分析です。

ただ…ばんえい記念ですよ!
皆さま、どうか愛しい馬を買いましょう。応援する馬を買って叫びましょう!
これからデータ予想書くのに、その前に◎書いてしまいます。
私の◎はメジロゴーリキです(^_^)

ということで…おまけのデータになります。

■人気別 馬券圏内入着回数
1番人気:1着4回/2着1回/3着2回(着外3回)
2番人気:1着4回/2着1回/3着1回
3番人気:1着0回/2着3回/3着4回
4番人気:1着1回/2着2回/3着1回
5番人気:1着0回/2着2回/3着3回
6番人気:1着1回/2着0回/3着1回
8番人気:1着0回/2着1回/3着0回

勝ち馬のオッズは
最低オッズ1.0倍:2013年カネサブラック
最高オッズ18.1倍:2014年インフィニティー

特殊条件のレースなので、勝ち負けできる馬は絞り込まれます。そのため1、2番人気で8割の勝率です。ただ、2着~3着馬は1~5番人気からでており、人気上位2頭で軸馬を選び、上位人気5頭で相手を探すという買い方になると思います。実質5頭立てで馬券を組み立てるイメージです。

■枠:馬券圏内に入着した回数を枠ごとに記載します

着/枠10
100012230
023320000
1011050110
10頭だて5回 9頭立て1回 8頭立て3回(うち1頭取消1回) 7頭だて1回


フルゲートにならなかった年がかなりあるので、9~10枠は母数が少ないのですがやはり外端枠はだめなようです。
そして、正直、ばんえい記念の過去データってこれだけでいいんじゃないかと思えるくらいの有力データ。

6枠がラッキー枠

ばんえい競馬は中枠が有利とよく言われますが、こんなにわかりやすのもかなり珍しいと思います。
過去10年で来なかったのは2019年のソウクンボーイ(6着)が入った年だけ。
人気馬ばかりはいっているからかと思いきや、
2013年キタノタイショウ3着(オッズ28倍)
2014年ホリセンショウ3着(オッズ12.8倍)
6人気1回、4人気3回、3人気2回、1人気3回。
4人気、6人気馬もしっかり来ています。今年はこの枠にマツカゼウンカイが入りました。

マツカゼウンカイについて…。

ラッキー枠の6枠に入ったマツカゼウンカイなのですが…ばんえい記念は9歳で初出走。このパターンの馬で3着入着していた馬は過去10年で3頭です。(1~2着はいません)
・2013年 ギンガリュウセイ:ばんえいGP1着/帯広記念2着
・2014年 ホリセンショウ:帯広記念1着
・2020年 ホクショウマサル:31連勝記録を作ってばんえい記念へ。翌21年ばんえい記念馬

ギンガリュウセイもホリセンショウも古馬のBG1で実績がありますし、ホクショウマサルは歴史的記録を作ったばんえいダービー馬。
9歳の初出走で馬券圏内へ入着するには相応の実績が必要です。「9歳の初出走馬」「6枠」どちらのデータを重視するかの判断は難しいところです。※なお、マツカゼウンカイは関連レースで記載した今年度のばんえいグランプリ、帯広記念、両レースとも出走しています。

齢別:馬券圏内に入着した回数です

着/性齢6歳(牡)7歳(牡)8歳
(牡・セン)
9歳
(牡・セン)
10歳
(牡・セン)
11歳(牡)
024121
213211
211402

6歳の勝ち馬は実は20年さかのぼってもいません。勝ち馬は7歳以上。8歳が一番勝ち馬が多く、そして10歳、11歳でも勝ち馬がいます。古豪がラストランで好走するイメージのあるレースです。今年のメンバーの中で8歳馬はアアモンドグンシンキタノユウジロウです。

■馬体重
連対馬20頭中1100㎏超が14頭
1トンの高重量を曳くので、やはり大きいことはメリットです。3着までなら18頭と6割、連対は7割が1100㎏を超えています。
2017年のオレノココロ以降昨年までの勝ち馬は全て1100㎏を超えています。

■騎手 3回以上馬券圏内に入着がある騎手をピックアップしています。
鈴木騎手 3勝/2着1回/3着1回
阿部騎手 1勝/2着1回/3着1回
藤野騎手 2着3回/3着2回
菊池騎手 2着2回/3着1回
藤本騎手 3着3回

鈴木騎手の成績が抜けています。オレノココロの主戦騎手だったということが大きいのですが、強い馬を確実に持ってくる手腕は頼りになります。今年は鈴木騎手はミノルシャープ。また上記ピックアップした騎手の中では、阿部騎手はメムロボブサップ、藤野騎手はアオノブラックの手綱をとります。心強いデータです。

■厩舎 3回以上馬券圏内に入着がある厩舎をピックアップしています。
槻館厩舎 1着4回/2着2回
松井厩舎 1着2回/3着3回
服部厩舎 1着1回/2着1回/3着1回
坂本厩舎 1着1回/2着1回/3着1回
金田厩舎 1着1回/3着1回
村上厩舎 2着3回/3着1回

名門厩舎がずらり。今年は槻館厩舎からコウテイ、松井厩舎からメジロゴーリキインビクタマツカゼウンカイと三頭出し、坂本厩舎からはメムロボブサップ、金田厩舎からはアオノブラックコマサンブラックの2頭出し、村上厩舎からはキタノユウジロウが出走します。

■タイム(馬場水分量)
最速:2分43秒4(2.7%)2021年
1着:ホクショウマサル<2人気>
2着:キタノユウジロウ<5人気>
3着:コウシュハウンカイ<3人気>
※1人気はオレノココロ 4着

最遅:4分16秒0(1.4%)2020年
1着:オレノココロ<2人気>
2着:センゴクエース<3人気>
3着:ホクショウマサル<1人気>

過去10年で4分を超えて決着したレースは2014年、2017年、2020年の三回。このうち2回はオレノココロが勝っていて、あとの1回はインフィニティー。
重量適性抜群の馬が勝っています。なお、2014年はばんえい記念史上まれに見る大荒れの年で、三連複で45,040円、3連単で534,500円が飛び出しました。

タイムについて少し脱線します。重馬場がいいと言われているメジロゴーリキは過去10年で二番目に速い2分47秒2で勝っています。挑戦1年目は、過去10年最速タイムの軽馬場ペースについていけませんでしたが、2年目にはキッチリ対応できました。そして、同じく重馬場がいいと言われるキタノユウジロウも最速タイムの年に2分45秒5で2着。軽い馬場といっても1000㎏、スピード勝負にはなりません。早い展開は苦手だけれどスタミナが豊富なこの2頭は、1000㎏に限っていえば軽い馬場も重い馬場もオールマイティにこなすのではないかと思います。

今年は準ナイターのメインレース発走時刻なので、雨が降っていなくてもある程度軽い馬場になる…と思っていました。(地中は温度が高く外気温が下がるのでその温度差によって馬場の表面が湿ってくるので、発表水分量より軽い馬場になります)

ただ、公式サイトを見ると馬場をほぐす工事を再度行うそうです。

これがどう出るのか…ちょっとわからないのです。
3/13日のメインレース、A1クラス特別では斤量750㎏のニセコヒカルが1分44秒0。気温が高くなってきたこともあり、一時の高速馬場が緩和されてきているのは確かです。そこに砂ほぐしの工事。週間天気予報ではばんえい記念当日の夕方の気温は5~6度と高めなので、簡単に軽くなる…とは言い難いです。
とは言え、インドの気候ではないですが、今の帯広の馬場は「軽い」「より軽い」「すごく軽い」の中で状態が変化していると私は思っています。砂をほぐして重くしたとしても、数年前の「軽め」の馬場なのでは…とイメージしているのです。当日の5~6レースあたりからの走破タイムと2障害まで間に何回息を入れてレースをしているか…要観察です。

※参考までに、2020年と2023年の3月第1週目に行われたA1クラスのレース(15㎏重量が違いますがそれ以外はほぼ同条件を探しました)の勝ちタイム比較です。
レース展開などもあるので一概に比較はできませんが、かなりのタイム差があることははっきりしています。
2020年3月8日 馬場水分1.7% 
A1-2組 1着:ブチオ 重量735㎏ 2分16秒9
2023年3月5日 馬場水分1.6%
A1-3組 1着:コウシュハボブ 重量720㎏ 1分33秒9


■関連レース
一番斤量の近い、帯広記念、そして前年のばんえい記念、そして2020年まではばんえい記念&帯広記念と同格のBG1だったばんえいGPの成績を取りました。

3着入着30頭中何頭出走して、何頭が3着以上入着していたか。
前年ばんえい記念 出走:18頭 / 3着入着:9頭
同年度ばんえいGP 出走:25頭 / 3着入着:16頭
同年度帯広記念 出走:27頭 / 3着入着:14頭

こうしてみると関連と言えるのは帯広記念の出走とばんえいグランプリの出走ということになりそうです。しかし入着に関してはどちらのレースも半分ほど。
好走が条件と関連付けるには少々数字が弱いので、強いて関連レースを上げれば…という程度です。また出走に関しても夏負けするので、真夏を休んでいたオレノココロやアオノブラックなどの例もあるので、関連レースについては馬券の取り捨てに迷った時の参考程度だと思います。

■出走予定馬
(帯広記念/ばんえいGP:過去ばんえい記念再先着)

1枠 インビクタ 牡7 島津騎手
(GP:中止/帯広:中止/初出走)

2枠 コマサンブラック 牡7 金田騎手
GP:4着帯広:3着/初出走)

3枠 アアモンドグンシン セン8 西将太騎手
(GP:不出走/帯広:不出走/2022年5着)

4枠 アオノブラック 牡7 藤野騎手
(GP:不出走/帯広:1着/2022年3着)
 
5枠 キタノユウジロウ 牡8 菊池騎手
GP:不出走/帯広:6着/2021年2着)

6枠 マツカゼウンカイ 牡9 藤本騎手
(GP:5着/帯広:7着/初出走)

7枠 ミノルシャープ 牡9 鈴木騎手
(GP:3着/帯広:4着/2021年5着)

8枠 メジロゴーリキ 牡9 西謙一騎手
GP:2着/帯広:4着/2022年1着)

9枠 メムロボブサップ 牡7歳 阿部騎手
GP:1着帯広:2着/2022年2着)

10枠 コウテイ 牡6歳 長澤騎手
(GP:不出走/帯広記念:不出走/初出走)

 最初に◎は書いてしまいました(笑)。では…相手は? 実績から言ってメムロボブサップアオノブラック以外は考えにくいのですが…。もしも3強を崩す可能性があるなら…ばんえいGPを差のない4着に来て、帯広記念を3着に好走したコマサンブラック、ばんえいグランプリを3着して帯広記念をやはり3着と差のない4着に来たミノルシャープが上位人気3頭に割りこめる可能性がある馬ではないでしょうか。
 あとは当日の馬場を見て、馬場が軽そうなら6枠のマツカゼウンカイも足したいと思います。コメント読むと速い馬場は…とは言うものの1000㎏は初なので、可能性を考えると軽い方が良いだろうと思います。

※クラスによって違いますが1分30秒を切るようなタイムが出ている。第2障害前で止まらずに登坂にかかる馬や、スタートから第2障害までほとんど止まらない流れで先行してそのまま押し切って勝つ馬がいる…といったところで、私は馬場の軽さを判断しています。

買い方はすみません。当日レース観戦しつつ馬場を観察して考えます。絞って買わないとトリガミしてしまうのがばんえい記念。最後まで迷って年に一度の大勝負をしたいと思います。

なによりもなによりも、大好きなゴーリキが無事に完走し、できれば1着とって肩掛けをかけてくれたら…。
心から応援しつつ見守りたいと思います。

結果~答え合わせ~

現地に行っていますので、写真付きの回顧録を書いております。そちらに購入馬券写真もはりつけていますのでよろしければご一読ください。

結果