第45回ナナカマド賞 データ予想 (結果追記あり)
第45回ナナカマド賞(BG3)
2歳オープン 別定1−a
今年デビューした2歳馬たちの最初の重賞がこのナナカマド賞です。この後、ヤングチャンピオンシップ(BG2)があり、牡馬は翔雲賞(BG2)、牝馬は黒ユリ賞(BG2)を経て、この世代のチャンピオン決定戦イレネー記念(BG1)に向かいます。(世代重賞路線について詳しくは、ばんえい十勝公式サイトの重賞レース紹介のロードマップをご参照ください)ここから3年の長きにわたる世代戦のスタートラインとして注目してほしいレースです。
番組情報では「2歳オープン 別定1−a 570kg 本年度収得賞金150万円につき10kg加増する」とあります。今年は出走予定馬中4頭が150万越えで、まだ300万を超えた馬はいません。キョウエイプラス。タカラキングダム、ジェイヒーローが580㎏がトップハンデ。牝馬のコーワクイーンは賞金加増があり560㎏、最軽量はアバシリモミジの550㎏になります。
■人気別 馬券圏内入着回数
1番人気:1着4回/2着3回/3着0回(着外3回)
2番人気:1着2回/2着4回/3着2回
3番人気:1着0回/2着0回/3着1回
4番人気:1着2回/2着1回/3着1回
5番人気:1着0回/2着1回/3着4回
6番人気:1着0回/2着0回/3着0回
7番人気:1着1回/2着0回/3着1回
9番人気:1着0回/2着1回/2着1回
1着馬の最低オッズは
2021年:キングフェスタ(1.3倍)
2019年:キョウエイリュウ(1.3倍)
最高オッズは
2016年:ゴールデンフウジン(31.6倍<6番人気>)
二桁オッズは上記ゴールデンフウジンの他ホクショウメジャー(13年:14.1倍<7人気>)
1~2番人気が順当に連対する確率が高いことがわかります。
しかし単勝が二桁オッズの3着馬は下記の通り。3頭目には伏兵が来ることが多いレースです。
’12:コウシュハクイーン(24.9倍<9人気>)
’14:ワタシハサクランボ(17.2倍<4人気>)
’15:リュウセイイチバン(10.3倍<5人気>)
'16:メジロゴーリキ(18.7倍<5人気>)
’18:アオノブラック(14.6倍<5人気>)
'20:レッツゴーリータン(30.6倍<7人気>)
軸は手堅くヒモは手広く。といった買い方になるでしょうか。
■枠:馬券圏内に入着した回数を枠ごとに記載します
着/枠 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 2 |
2 | 1 | 2 | 0 | 1 | 2 | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 |
3 | 3 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 1 | 0 | 1 | 1 |
5枠6枠の入着回数が優秀です。やはり中枠は有利になることが…と思ったら、両端枠も5,6枠に負けないくらいいい数字です。ただ若駒だけに端枠は得手不得手は注意したほうが良いかもしれません。今年は1枠はホクセイスーパー(過去1枠は1回出走経験があり5着)。5枠はマルホンリョウユウ、10枠はキョウエイプラス。マルホンリョウユウとキョウエイプラスは人気になるはずなので心強いデータです。ただ、キョウエイプラスはまだ端枠の経験がありません。
■騎手
3回以上3位以内入着のある騎手をピックアップします
鈴木騎手:1着2回/2着1回/3着1回
松田騎手:1着2回/2着1回
菊池騎手:1着1回/2着2回
阿部騎手:1着1回/2着2回
藤野騎手:2着2回/3着2回
鈴木騎手と松田騎手が2勝しています。今年は鈴木騎手はマルホンリョウユウに、松田騎手はジェイヒーローに騎乗します。また、ここに名前がある騎手では阿部騎手がホクセイスーパー、菊池騎手がキョウエイプラスに騎乗します。
■牝馬
牝馬の入着は
1着2回
2017:ミスタカシマ(いちい賞1番人気1着)
2020:アバシリサクラ(いちい賞2番人気3着)
3着3回
2012:コウシュハクイーン(いちい賞2番人気1着)
2014:ワタシハサクランボ(いちい賞2番人気4着)
2020:レッツゴーリータン(いちい賞6番人気8着)
牝馬の入着馬に共通する項目を見てみると全頭、前走勝って出走してきたことです(クラス問わず)
またレッツゴーリータンを除く馬はすべていちい賞で上位人気で上位入着しています。14年のワタシハサクランボも、いちい賞は勝ち馬と2.4秒差と接戦でした。(3位とは0.1秒差の写真判定)
今年はコーワクイーンがいちい賞2番人気2着(いちい賞が前走)、アバシリモミジが5番人気9着(前走4着)と、いちい賞好走かつ前走勝ちという条件はどちらも満たしていません。
しかし、コーワクイーンはいちい賞では勝ち馬とわずか1秒差で勝ち馬よりも5㎏ハンデがありました。
■馬体重
2歳馬ですので、絶賛成長中の馬たちです。
馬体重マイナスで入着した馬は過去10年の3着入着馬30頭中アバシリサクラただ1頭のみです(馬体重-4㎏で出走)
5キロ以上のマイナス体重は、割り引きが必要です。
■斤量
540㎏:3着1回
550㎏:1着1回/3着1回
560㎏:1着2回/2着1回
570㎏:1着4回/2着6回/3着5回
580㎏:1着3回/2着3回/3着2回
トップハンデももちろん入着回数がありますが、それ以上にそこから10㎏軽い別定重量のほうがより入着回数が多いです。
10㎏はこの時期かなり大きなハンデなのかも知れません。
■前走
前走3着以内は22頭(過去10年の3着以内入着馬30頭中)
前走出走クラスの内訳(過去10年の3着以内入着馬30頭中)
2歳オープン出走:5頭
2歳A1(1・2混合含む)出走:21頭
2歳A2出走:3頭
2歳A3出走:1頭
前走出走はオープンかA1クラスが好走の条件になります。
オープン戦は牡馬は青雲賞が3頭、牝馬はいちい賞が2頭。
前走が青雲賞だった3頭は1~3番人気以内で3着以内。
いちい賞だった2頭は1~2人気で勝っています。
今年オープン戦から直行はコーワクイーン1頭のみです。勝ち馬より5㎏ハンデがあり僅差の2着。判断を迷うところです。
■関連レース
ステップレースは牡馬は青雲賞、牝馬はいちい賞になります。
青雲賞:出走馬17頭。3着以内に入った馬は11頭。
ステップレースは出走、入着ともに、必須条件というにはちょっと弱い数字です。
まだ2歳の若駒ですし、ステップレース以外参考になりそうなレースは…ということで新馬戦の結果を見てみました。
新馬勝ち馬:22/30
新馬連対馬:27/30
新馬3着以内:29/30
こちらの方がはっきり数字に出ています。
多くの入着馬が新馬勝ちをしており、9割が連対、馬券圏内から外れた馬は1頭しかいません(その馬も4着)新馬で勝ち負けする高い能力や完成度がなければ重賞で勝ち負けは出来ないということではないかと思います。
■ナナカマド賞の出走馬
(前走成績/新馬戦)
1番 ホクセイスーパー 牡2歳 570㎏ 阿部騎手
(2歳A-3:1着/新馬戦1着)
2番 タカラキングダム 牡2歳 580㎏ 島津騎手
(2歳A-1:2着/新馬1着)
3番 ジェイヒーロー 牡2歳 580㎏ 松田騎手
(2歳A-2:1着/新馬3着)
4番 コーワクイーン 牝2歳 560㎏ 渡来騎手
(いちい賞OP:2着/新馬9着)
5番 マルホンリョウユウ 牡2歳 570㎏ 鈴木騎手
(2歳A-1:3着/新馬1着)
6番 ニシキエース 牡2歳 570㎏ 村上騎手
(2歳A-1:8着/新馬1着)
7番 タイヨウ 牡2歳 570㎏ 西将太騎手
(2歳A-1:7着/新馬4着)
8番 アバシリモミジ 牝2歳 550㎏ 西謙一騎手
(2歳A-1:4着/新馬7着)
9番 コーワホープ 牡2歳 570㎏ 藤本騎手
(2歳A-1:5着/新馬失格)
10番 キョウエイプラス 牡2歳 580㎏ 菊池騎手
(2歳A-1:1着/新馬1着)
ここまであれこれとデータを並べてみたのですが、今年はキョウエイプラス、タカラキングダム、マルホンリョウユウの三強をどう買うか、そして1角崩しがあるとすればどの馬が3着に来るだろう…というようなレースではないかと思います。
キョウエイプラスはデビューからタカラキングダムにしか負けておらず、タカラキングダムは同じくキョウエイプラスにしか負けておらず、マルホンリョウユウはこの2頭にしか負けてない。
本来なら3番手のリョウユウの代わりにいちい賞を僅差2着だったコーワクイーン、穴どころで前走A1出走馬で新馬勝ちのニシキエースあたりを混ぜて…と書く所なのですが…
私の今年の推し馬は、断然!! マルホンリョウユウなのです。母馬、良姫の兄弟は皆応援しています。現役では半兄ヤマトジャパン、全兄マルホンリョウダイの二頭が頑張っていますし、半姉のラッセルクインは10連勝してオークスで1番人気に推された馬でした。
私が応援しているサツキヤッテマレも良姫の孫になります。サツキヤッテマレはマルホンリョウユウの姪に当たるのです。この一族、みんな頑張っています。
リョウユウをデータから押せるポイントを言うと、570㎏で他の2頭より10㎏軽いこと、好成績の鈴木騎手のお手馬であること、良績の出ている5枠に入ったことなどがあります。
また、リョウユウは現状、もう少しタイムがかかるレースの方が良い馬です。
良姫の一族は軽馬場のスピード勝負が得意なので、リョウユウも将来もっと重い重量を曳くようになれば、軽馬場でスピード勝負を得意とするようになるかもしれないのですが、2歳の現状では他の馬が苦労する分重い馬場の方が有利になると思います。
というのも、能力検査でスタート直後横っ飛びして斜めに走って走路を逸脱して失格した後、楽々と第二障害を登って(調教のためにそのまま引き上げずに最後まで走らせていました)そのあとも脚色鈍らなかったところなど、2歳の若駒とは思えないスタミナとパワーの持ち主なのです。
また、前走のA1クラスでは前々走の青雲賞より確実に差が詰まっていましたし、最後はタカラキングダムより脚色が良かったことなどを考えると、当日雨降り馬場にならなければ、10㎏軽量も効いて上位二頭との逆転も考えられると思っています。
とはいえ、現時点の完成度は上位2頭に分があります。軽い馬場のスピード勝負になるとなおのことです。マルホンリョウユウはあまり強く人に推せない心の◎です。
結果:答え合わせ
私の大本命は定政さんと被っていてちょっとびっくり。絶対タカラキングダムを◎にしてくるかと思っていました。リョウユウもこんなに人気になるとは思いませんでした。8~9倍くらいは付くのかなと想像していたので。前走でマルホンリョウユウにわくわくしていたのは私だけではなかったんだなぁ!
マルホンリョウユウは、色々推せる材料は確かにありましたが、2強をひっくり返すにはまだもう少し時間がかかるのかも。やはり前半の展開が早かったなと。前半今までにないペースでちょっと馬が焦っていたようで、うまく刻めなかった(第二障害までの間に止まって脚をためることを刻むと表現しています)ようでした。十分脚が溜められずに障害にかかったので、第2障害の途中で困ったように止まっていたのが印象的でした。まだまだ幼い…これから変わっていくと思います。それでも最後の伸び脚は素晴らしかったです。第2障害の中腹で困ったように止まっていたのを見た時は、馬券をハズしたと思いましたが、なんとか私の馬券がマイナスにならないよう頑張ってくれました(笑)
キョウエイプラスは順調さの差かなと思います。マイナス体重での出走。諸事情あって事前に馬券を買っていたのですが、もしパドック見てからだったらキョウエイプラスを切るところまで考えたかもしれません。それでも3着と差のある2着。この馬は強いと改めて思いました。
タカラキングダムはパドック見ていて、ああ素晴らしい出来だなぁ!とほれぼれしました。この時期ここまで大きいのはもうそれだけでものすごいアドバンテージです。そしてこの馬もかなりヤンチャっ子のようで、マルホンリョウユウと同じく気合のこもった二人引き体制(笑)
島津騎手のインタビューを聞いても相手じゃなくて、この馬との勝負…といったコメントだったので、相当御すのが難しいのだと思います。大人になってレースが上手になって行けばもっと強くなるはずです。
マルホンリョウユウときわどい差の4着にニシキエースが来ました。
「本来なら3番手のリョウユウの代わりにいちい賞を僅差2着だったコーワクイーン、穴どころで前走A1出走馬で新馬勝ちのニシキエースあたりを混ぜて…と書く所なのですが…」
マルホンリョウユウのファンじゃなければこの馬券を買って悶絶していたはずです(笑)。近走成績は出ていなかったのですが、やはり新馬勝ちでA1クラスまで上がってきた実績は要注意だったと思います。10番人気まで人気を落としているとは思いませんでしたが…。まだ体の線が細いし小さいので、これからの馬だと思います。
これからも2強が続くのか、リョウユウはイレネー記念で逆転できるのか(もう少し重量が重くなって展開が遅くなれば…と思っています)今後の世代戦が楽しみです。
※推し馬がいると世代戦がとっても楽しいですよ!皆様もぜひ、応援する馬を見つけて世代戦を楽しんでください。