デジタル横断幕「シンエイボブ」

シンエイボブの代名詞!しっぽフリフリ。
最近高速度が増しているような…

しっぽフリフリ快速娘
古牝馬のオープン馬
シンエイボブ

 弟君のメムロボブサップは現在押しも押されぬ現役賞金王なんですが、お姉ちゃんだってすごい。9/27日現在で181戦33勝2着25回3着13回。重賞タイトルはカーネーションカップ。ばんえいオークスの2着もあります。獲得賞金は1千396万3000円とバリバリのオープン馬です。

 軽快なスピードの持ち主で、レース後のコメントを読んでも、得意の軽馬場で~とか軽馬場を味方に~などと言われることが多いのですが、最近では重くても頑張れることが多いです。馬場水分量別に勝ち鞍を調べてみても
1%未満:2勝
1%以上~1.5%未満:12勝
1.5%以上~2.0%未満:7勝
2.0以上~2.5%未満:5勝
2.5%~3.0%未満:5勝
3.0%以上:2勝
といった具合に一般的に重いと言われる馬場水分量でもしっかり勝ち鞍があります。
オープンまで出世するということは、重量にも馬場にもある程度対応ができるようになる…ということなのかもしれません。

 でもシンエイボブが有名なのは、強さもあるけどそれ以上に「しっぽ振り振り」じゃないでしょうか。
しっぽフリフリ頑張っている姿、本当に個性的でかわいいですよね!ファンが多いのもうなずけます。

 いつ頃からしっぽ振っているんだろう…とレースを見返すと…新馬の頃からフリフリしているんです。180走以上走っているから、まあ数十レースはチェックが要るかな…と思ったら1レース目でチェック終わりました(笑)。さすがシンエイボブ! ただ、勝ちレースを見ていると、年を追うごとにフリフリしている時間が長く、フリフリ度もアップしてます。

 ところで、このしっぽフリフリ…最初私はあまりいい印象を持っていなかったんです。
私は趣味で馬に乗りますが、尻尾振られるのって、拍車強く入っちゃった!とか鞭いれた!とか馬が不機嫌になることを乗り手がしでかしたときで、早い話がネガティブな感情を持った時にバサバサっとやられる…ということが多かったのです。そしてつなぎ場や放牧地で振っている時は虫を追っ払っている時。こちらは必要に迫られて…ですよね。横断幕のようにふんふん~♪と振るという印象がなかったんです。

 なんですが…横断幕作ろうと思い立って注意して見ていると、シンエイボブはパドックでもフリフリしています。

しかも、調子が良さそう(パドック解説で定政さんや木本さんがパドックで名前を挙げている時)なときほど良くフリフリしてる!

 レース中のフリフリは横断幕の通りですが、
 レースが終わっても良く見るとフリフリしてる(笑)そして厩務員さんが迎えに来て歩いて帰っていくときもフリフリ。

 シンエイボブのしっぽフリフリは…全部の感情を表現する手段なのかも。気分がいい時も、頑張っている時も、ちょっと機嫌を損ねた時も、厩務員さんに甘えたいときも、全部しっぽフリフリ!

騎手コメントで知る
シンエイボブの性格
もしかして…ツンデレ?!

 藤本騎手や久田調教師のコメントを読むと、彼女はとても感情豊かで、かつ自己主張がかなりはっきりしている馬なんじゃなかろうか…と想像します。ツンのときもデレの時もしっぽフリフリで表現しているのかなと(笑)

 ばんえい十勝の公式サイトでは、重賞レースは勝ち馬の調教師と騎手の、メインレースは騎手のコメントを掲載してくれます。これが、ものすご~~く馬やレースを知る手がかりになるので、ぜひ馬券検討のためにもご熟読をおすすめします! 馬の個性や騎手の作戦がわかって面白いですよ。このコメントを読んでからレースを見直すとさらに面白いです。
 船山騎手のコメントは馬のキャラクターが立っていて面白いですし、(かなり前ですがオホーツクノタカラのコメントは読んだ後映像見て大笑いしました)鈴木騎手や阿部騎手は馬の特徴やレースぶりを的確に解説されていてすごく勉強になります。

 一時期、私はエクセルに馬ごとに騎手コメント取りまとめていたほどです。最近サイト内検索機能や同ページに過去のコメントリンクなどですぐ遡って見れることに気が付いて、収集はやめましたが(笑)

さて、そんな素敵なコメント欄、シンエイボブさんはと言えば…

21年5月9日 カーネーションカップ
【久田 守調教師 コメント】
日中に雨が降って、シンエイボブにとって良い馬場状態になってきたな、と期待が高まりました。
重賞ではあと少しで手が届くのに、ということが多かったので、今日勝つことができて大変嬉しいです。藤本騎手は自分が考えていた以上に上手く乗ってくれました。
この馬は少し気が荒い所がありますが、年を重ね、大分落ち着きも出てきたせいか調教での苦労はなく、皆が可愛がってくれています。
これからもシンエイボブとともに頑張っていきたいです。

21年9月20日 十勝毎日新聞社杯
【藤本匠騎手 コメント】
2連勝ですね、絶好調です。道中は先行馬がいましたが、一歩下がったあれくらいの位置でちょうど良かったです。
ゴール際、一瞬止まりそうになりました。たまにふうっと気が緩むんですよね。
このシンエイボブは、障害を降りてから手綱で気合を入れると、すねて止まることもあるし、ゴール際にふっと気を緩めたりと、気分屋さんの女の子です
いつもご機嫌を伺いながら騎乗していますよ。

20年10月24日 秋雲特別<A1>
【藤本匠騎手 コメント】
クラスが上がって相手が強くなりました。しかし軽い馬場で息も入って、障害もしっかり上がりましたね。この馬は叩かれるのが好きではなく、障害を降りてからは声や騎乗しぐさ、手綱の動き、ソリを叩いて音を出したりして後ろから追ってあげました。まわりも脚があるメンバーでしたが、その中でも頑張ってくれました。上出来のレースです。

 久田調教師のコメントにも、あ~と思わされることがあるんですが、シンエイボブに関しては藤本騎手のコメントが秀逸です! シンエイボブに対する愛情が伝わってきて、彼女の個性がわかって身近に感じられる素敵なコメントだと思います。
 私がひょっとしてツンデレ?! しっぽフリフリはその表れ?! などと妄想するようになったのも、藤本騎手のコメントあってこそです(笑)

 また、シンエイボブがメインレースを勝って、素敵なコメントが読めますように。
そして、彼女が元気でしっぽフリフリレースをしている姿を応援したいと思います。