第30回銀河賞 データ予想(結果追記あり)

第30回銀河賞(BG2)
4歳オープン 別定2−b

 ばんえい競馬のクラシックロードは4歳世代まで行われます。(世代重賞路線について詳しくは、ばんえい十勝公式サイトの重賞レース紹介のロードマップをご参照ください)
 
 銀河賞は4歳世代の三冠ロードの2冠目になり、出走馬たちはそろそろ古馬の上位クラスの馬といい勝負をはじめており、トップクラスともなれば古馬OPでも勝ち負けをしています。三冠目の天馬賞を含め、ここで勝つ馬たちは来年以降の古馬重賞戦線に登場してくる馬なので、今後の古馬重賞レースを楽しむ上でも注目の一戦です。

 番組情報を見ると「別定2−b オープン740kg 1重量格ごとに10kg加減 オープン馬は本年度収得賞金200万円につき10kg加増」とあります。今年のオープン馬はオーシャンウイナー1頭。以下ミソギホマレ(牝)がA1(740㎏-10㎏<重量格減量>-20㎏<牝馬減量>)、イワキダイヤネオキングダムマサタカラがA2(740㎏-20㎏<重量格減量>)とつづきます。B1クラスの牝馬アバシリサクラが一番軽量の690㎏で50㎏のハンデ差があるレースになります。

■人気別 馬券圏内入着回数
1番人気:1着4回/2着2回/3着0回(着外4回)
2番人気:1着3回/2着1回/3着0回

3番人気:1着0回/2着3回/3着1回
4番人気:1着1回/2着2回/3着1回
5番人気:1着1回/2着0回/3着3回
6番人気:1着0回/2着0回/3着2回
7番人気:1着1回/2着0回/3着0回
8番人気:1着0回/2着1回/2着2回
10番人気:1着0回/2着1回/3着1回

1着馬の最低オッズは
2020年:メムロボブサップ(1.3倍)
最高オッズは
2012年:ニュータカラコマ(16.2倍)
二桁オッズはニュータカラコマとヤマトタイコー(21年:15.8倍)

 1番人気は5勝2着二回と連帯率7割。ですが二番人気、三番人気の入着回数が少なく、特に3着は5番人気以降が8回も来ており、三連複や3連単の三番手は思わぬ伏兵が来ることが多そうです。

■枠:馬券圏内に入着した回数を枠ごとに記載します

着/枠12345678910
1着210
2着10
3着112
10頭だて7回、9頭だて3回(うち取り消しでの8頭立てが1回)


 面白いことに外端枠の入着率がいいのです。特に9枠。過去9頭立てのレースが3回(内一回は7枠取り消しの8頭立て)あるのですがその3回とも9枠の馬が入着しています。
 12年のブラックパール(4人気3着)、17年のホクショウディープ(3人気2着)、20年のインビクタ(5番人気3着)と必ずしも上位人気馬ばかりではありませんでした。
 そして10枠も2勝2着2回と一般的に有利と言われる中枠よりも成績がいい。理由はこれと言えませんが、ピンク帽子を一考してみる価値がある数字です。今年はコウシュハハリアーマルモタイショウと、B1クラスの馬が入っています。

■騎手:2勝以上と入着3回以上の騎手をピックアップしてみました。
阿部騎手:1着2回/2着1回
鈴木騎手:1着2回/2着1回
松田騎手:1着2回

藤本騎手:1着1回/3着3回
長澤騎手:2着2回/3着1回
島津騎手:2着2回/3着1回
 
 阿部騎手、鈴木騎手が好成績です。今年は阿部騎手ミソギホマレ鈴木騎手マサタカラに騎乗します。また、3着3回という藤本騎手コウシュハハリアー。9枠ですし山鳩賞でも好走歴があります。あまり人気にはならないと思いますが、三連複や3連単のヒモに混ぜたくなってきます。

■厩舎:3回以上の入着がある厩舎をピックアップしてみました。
槻館厩舎:1着4回/
松井厩舎:1着1回/2着2回/3着1回
坂本厩舎:1着1回/2着1回/3着1回
槻館厩舎の4勝が際立ちますが、今年は出走がありません。
松井厩舎はアルジャンノオーリアンドノールコウシュハハリアーの3頭出し
坂本厩舎はミソギホマレネオキングダムの2頭出しです。

■牝馬成績
牝馬の入着は6頭。1着0回/2着1回/3着5回。
 苦戦はしていますが逆に6頭は3着以内に入っています。入着した馬の共通項を探ると、全頭黒ユリ賞とオークス両方に出走していました。(着順は問わず)
 また6頭中5頭が柏林賞にも出走しています。柏林賞に出走していない馬は、前走B1-1クラスを勝っています。今年の牝馬2頭は黒ユリ、オークス、柏林と出走があり条件は満たしています。(ただしミソギホマレはオークス競走中止)

■重量

着/重量680㎏690㎏710㎏720㎏730㎏740㎏750㎏
1着0002
2着1023
3着1403

 重量別の入着表を作ってみました。かなりはっきり傾向が見て取れます。
750㎏の馬はオープンでかつその年に賞金を稼いだ馬たち。4頭中3頭は単勝1倍台の馬たちでした。
 例外は2番人気で750㎏で勝ったキタノユウジロウですが、この時はハンデ差が少なく最軽量の馬でも710㎏でした
 重量格で言えばオープンから1~2格下がった馬の活躍が目立ちます。ただ、710㎏以下の勝ち馬はいません。Aクラス以上の馬から勝ち馬を探す…ということになります。

 また、680~690㎏の6頭は-20㎏の減量がある牝馬です。入着したときの勝ちタイムを調べると下記の通り。
12年:1着ニュータカラコマ(タイム2.11.0 水分2.6%)
   2着アグリコトブキ(8人気)3着ブラックパール(4人気)
13年:1着ホクショウユウキ(タイム1.45.7 水分3.2)
   3着ニシキウンカイ(10人気)
15年:1着カイシンゲキ(タイム1.50.7 水分2.4%)
   3着センゴクイチ(8人気)
16年:1着センゴクエース(タイム1.39.8 水分1.9%)
   3着アスリート(3人気)
21年:1着ヤマトタイコー(タイム1.53.5 水分2.2%)
   3着フォルテシモ(6人気)
 40秒~50秒台前半の早い時計の場合か、あるいは2分10秒台の時計のかかる場合か…いずれも軽量ハンデが活きるシチュエーションで来ています。そして格下なので基本的に人気があまりありません。今年は土曜に雨ふり予想なので当日極端に馬場が軽いようならアバシリサクラも入着のチャンスがあるかもしれません。

■前走出走条件
 前走の勝ち負けはあまり関係はないようです。上位クラスで出走すると4歳馬はどうしても格上挑戦になるためだと思います。重量と内容が連動していますが、前走出走条件と銀河賞の入着の関係は以下の通りです

4歳OP(山鳩賞):1着2回
3・4歳重賞(はまなす賞):1着2回
OP:1着3回/2着1回/3着1回
A1:1着2回/2着5回/3着3回
A2:1着1回/2着1回/3着1回
B1:2着2回/3着4回
B2:2着1回/3着1回

 山鳩賞、はまなす賞直行組は勝つか負けるかという成績になるようです。ただ、今年はこの条件の馬はいません。また、勝ち馬はBクラス出走組からは出ていません。連軸に選ぶならA1以上のクラスからになります。

■馬格
 1000㎏以下の入着は 1着0回2着2回3着1回と3頭しかいません。今回の出走メンバーで馬体重900㎏台はアバシリサクラ一頭。軽馬場ならデータ的にはチャンスがあるかも…と書きつつですが…馬格は大事です。
 なお、銀河賞の勝ち馬のうち9頭が馬体重1050㎏越え。最軽量はホクショウユウキの1045㎏。最重量はセンゴクエースの1131㎏です。

■関連レース
入着馬30頭中の出走頭数と3着以内入着頭数
山鳩賞OP:出走28頭/3着入着16頭
柏林賞:出走27頭/3着入着11頭
ダービー:出走24頭/3着入着17頭
【イレネー記念:出走19頭/入着9頭(←ダービー1~4着)】

 1冠目の柏林賞と直近のステップレース山鳩賞は出走していることが条件と言えるくらい、出ている馬から入着馬が出ています。ただ絶対に好走していなければいけないか…というとそうでもなさそうです。
 過去の重賞では、3歳の定量BG1のダービーで好走している馬は、銀河賞に関連がありそうです。

 そして10人気で2着にきたコマサンダイヤ(イレネー記念馬)の事例で気になりイレネー記念との関連性も調べてみました。
 頭数はこれと言えるほどの割合ではないものの、イレネー入着馬で銀河賞に入着した9頭は、いずれもダービーで好走しています。イレネー記念とダービー、世代戦の定量BG1の2戦で実績のあった馬は人気薄でもヒモに一考かもしれません。
 今年でいえばネオキングダムがこの条件に該当します。アバシリサクラと真逆ですが、雨が早く上がって馬場が乾いてくるなら面白いと思います。

■銀河賞の出走馬
(前走条件/山鳩賞成績/柏林賞成績/ダービー成績)

1番 オーシャンウイナー 牡4 740㎏ 菊池騎手
OP/山鳩賞:未出走/柏林賞:1着/ダービー:1着

2番 マサタカラ 牡4 720㎏ 鈴木騎手
(A2-1/山鳩賞:未出走/柏林賞:2着/ダービー:未出走)

3番 ミソギホマレ 牝4 710㎏ 阿部騎手
OP山鳩賞:1着柏林賞:3着/ダービー:6着)

4番 アルジャンノオー 牡4 710㎏ 西謙一騎手
(B1-2/山鳩賞:4着/柏林賞:未出走/ダービー:9着)

5番 イワキダイヤ 牡4 720㎏ 渡来騎手
(A2-1/山鳩賞:除外/柏林賞:4着/ダービー:未出走)

6番 リアンドノール 牡4 710㎏ 松田騎手
(B1-3/山鳩賞:6着/柏林賞:7着/ダービー:未出走)

7番 ネオキングダム 牡4 720㎏ 西将太騎手
(B1-4/山鳩賞:8着/柏林賞:6着/ダービー:2着

8番 アバシリサクラ 牝4 690㎏ 島津騎手
(B1-2/山鳩賞:5着/柏林賞:8着/ダービー:8着)

9番 コウシュハハリアー 牡4 710㎏ 藤本騎手
(B1-3/山鳩賞:3着/柏林賞:5着/ダービー:未出走)

10番 マルモタイショウ 牡4 710㎏ 赤塚騎手
(B1-2/山鳩賞:2着/柏林賞:未出走/ダービー:未出走)

…3着までならどれが来ても不思議じゃないなぁ…というメンバーです。当日の馬場で大きく変わってきそうです。

 一番様々な入着条件を満たしているのがオーシャンウイナーで、ここが◎。おそらく人気も1番人気でしょう。対抗は実績と騎手でミソギホマレなのですが…ミソギホマレはまだ700㎏以上の重量で入着が無いので、そこに一抹の不安があります。また、牝馬の2着が過去10年の間で1回しかないのも気になります。ただ、実績やジョッキーなどの条件はミソギホマレを後押しする材料がそろっています。ミソギホマレの評価は難しいです。

 当日の9レース(B1-2クラス)のタイムが1分50秒台半ばかそれ以上に時計がかかるようなら、ネオキングダムに〇を入れたいと思います。また、応援しているマサタカラもここは上位を狙える条件がそろっています。2分超のタイムで勝ち鞍もある馬で、馬場の重い軽いを問わないので、ネオキングダムに〇を打つ場合はマサタカラは▲です。

 同じく当日の9レースで1分45秒を切ってくる軽い馬場ならば〇はミソギホマレ。700㎏超えの重量でも、牝馬でも、馬場を味方にこなしてくれるのではないか…という期待を込めています。3歳までの斤量であれば、牝馬としては高重量や重馬場に強く、我慢強く曳くイメージがあったのですが、重量が700㎏を超えてくると、どうしても重馬場だと割り引いてしまいます。そして、スピード馬場ならば最軽量のアバシリサクラにも3着入着のチャンスがあるかも…と思っています。(軽かったら総流しのパターンかも…)

 そして馬場に関わらず買ってみたいのがコウシュハハリアー。枠、騎手ともに魅力を感じます。山鳩賞、柏林賞に出走していることも好走条件と合っていて、勝つまではともかく3着入着はしてくれるのでは?と期待しています。

結果:答え合わせ

 今回はしっかりデータ通り取れました! B1の9R、1分45秒どころか30秒。考えたら660㎏前後ですし、私が考えていたよりももっと早い時計がでてます(^_^;。
 もっとわかりやすく言えば10Rの青雲賞、勝ったキョウエイプラスは前回2着だったレースより20㎏重量が重く10秒早い。つまりはそれだけ馬場が軽い。同じ馬の斤量とタイムを比較すると、馬場の重い軽いが判別しやすいです(なお好走して能力がしっかり出ている、できれば勝ちタイムでの比較がいいですよ)。1.9%という数字以上に軽かったと思われます。

 で、軽ければミソギホマレ。ということで…しっかり710㎏でも対応してくれました。先行して第二障害しっかり溜めてきれいに上げたなぁ…阿部騎手の見事な手腕でした。
 
 オーシャンウイナーは軽い馬場もさることながら、今日は障害のとっかかりに集中力が少し欠けていたように思います。本来なら障害は上手な馬なのですが…もしかすると1枠が苦手なのかもしれません。一応端枠にはいったので得手不得手は調べてはいたんです。明らかな格下相手には勝っていますが、人気を裏切っている時も複数回あったので、用心して三連複にしておいてよかったです。それでもしっかり足を伸ばして2着を確保してくれました。やっぱり地力は№1です。

 あとは最初に考えていたマサタカラコウシュハハリアーにちょっと厚く流して…ハリアーが思っていた以上に人気で、予想外でした。3頭固く収まることは少ないとデータで書いた手前人気薄も抑えようと。アバシリサクラを買おうと思うくらいなら、ここもあそこも買えるよね…といった心境でした。

 ということで、ダービー出走組(アルジャンノオーアバシリサクラネオキングダム)と前走出走Aクラス(イワキダイヤ)へ手広く流しました。買わなかったのはリアンドノールとマルモタイショウだけなので、ほぼ総流し(^_^; ネオキングダム来てくれたらもっとついたんだけど(笑)惜しかったです。やはりこのくらいの重量になってくれば過去のBG1で良績を残した馬は押さえておく方が良いんだな…と改めて思いました。

 イワキダイヤ、実は私の中の格言で「軽馬場の渡来騎手」というのがありまして、積極果敢な先行が持ち味の騎手なので、馬場が軽い時よく穴をあけるんですよね。前走Aクラス出走で格は上でしたし順調さを欠いていたので人気を下げていましたが、順調だったらこんな人気薄にはならなかったと思います。

ということで…なんというかようやく「データ」で穴どころを取れた!という結果になりました。
(まぐれって感じがするなぁ)でもたまにはデータも役に立つということで、今後とも当コーナーをごひいきに願います(^_^)

あとの200円は推し馬
マサタカラの単複です
1~2番人気からの三連複で
これはついたと思います

レース結果