第58回岩見沢記念 データ予想(結果追記あり)
第58回 岩見沢記念(BG2)
3歳以上 オープン
別定1-b
ばんえい競馬の古馬重賞の中でも、四市記念と呼ばれる重賞レースは別格に重みと歴史のあるレースです。四市とは、かつてばんえい競馬があった四つの市にちなんでいます。もちろん四市開催のころは各々の記念は各競馬場で行われていました。各競馬場で最も格式が高いレースが四市記念。そして、ばんえい記念はかつては持ち回りでした。(ばんえい記念が帯広で開催されるようになったのは1988年より)
四市開催時代は映像や写真でしのぶほかないのですが、素晴らしいことに公式サイトで「歴代重賞動画」が掲載されていて、なんと1988年からのレース映像を見ることができます!どの勝ち馬見てもばんえい競馬の歴史にその名を刻んだ名馬たちばかりです。お時間のあるときにゆっくり鑑賞していただければと思います。
さて、その岩見沢記念。別定b-1という条件は「820㎏ 本年度収得賞金200万円につき10kg加増」とあります。だいぶ重たくなってきました。ばんえい競馬は開催回数が重なるごとに基礎重量が重くなっていきます。重賞競走の別定重量も年度初めのオッズパーク杯に比べると100㎏増えてきました。
順調に重賞を勝ち、賞金を獲得してきたメムロボブサップ(+30㎏)、アオノブラック(+20㎏)は納得のハンデですが、意外なところでは3連勝で臨むコウシュハレガシー(+20㎏)はハンデがつきました。今期12戦6勝、2着4回、3着1回、4着1回。重賞勝ちはないですが、A1やオープンを勝って賞金を確実に加算していました。愛しのメジロゴーリキはこのメンバーに対して830㎏(+10㎏)で臨めるのはラッキーです。
■人気別 馬券圏内入着回数
1番人気:1着4回/2着2回/3着1回(着外3回)
2番人気:1着2回/2着3回/3着1回
3番人気:1着0回/2着0回/3着3回
4番人気:1着1回/2着3回/3着1回
5番人気:1着1回/2着2回/3着0回
6番人気:1着1回/2着0回/3着2回
7番人気:1着0回/2着0回/3着3回
9番人気:1着1回/2着0回/3着0回
勝ち馬のオッズは
1.9倍~91.8倍
二桁オッズでの勝ち馬は12.7倍(6番人気)メジロゴーリキと、
91.8倍(9番人気)で勝ったホクショウユウキです。
古馬重賞の高重量戦とあり、固く収まる傾向がありますが人気薄からも勝ち馬が出ているのは上記の通り。そして、9番人気まで1着を出していますし、6~7人気から3着の入着回数が5回と、2年に一度は入着しています。
軸は固く、ヒモは手広く。そんな買い方が見えてきます。
■枠:馬券圏内に入着した回数を枠ごとに記載します
着/枠 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 2 | 2 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 |
2 | 0 | 1 | 0 | 3 | 4 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 |
3 | 2 | 2 | 0 | 1 | 1 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 |
古馬重賞にありがちなのですがフルゲートにならないことが多いので10枠の0回はあまり気にしなくてもいいのかなと思います。9頭立ては3回しかないのに、3回とも9枠で入着が出ている事、4枠、5枠の2着の回数の多さも注目です。
■騎手
松田騎手 1着3回、2着1回
藤本騎手 1着2回、2着1回、3着2回
藤野騎手 1着2回、3着1回
鈴木騎手 1着1回、2着1回
西謙一騎手1着1回、2着1回
勝ち鞍がある騎手は上記の通り。松田騎手の3勝が光ります。
また藤本騎手の入着回数。2年に1度は3着以内と好成績です。
■厩舎
古馬の大きなレース(高重量)と言えば…
松井厩舎と槻館厩舎。
松井厩舎 1着4回/2着2回/3着1回
槻館厩舎 1着2回/2着2回/3着2回
やはりというかさすがの数字です。
今年は松井厩舎がインビクタ、マツカゼウンカイ、メジロゴーリキの3頭出しです。
これ…前回の古馬重賞のほぼコピーペースト…
それだけ松井厩舎の成績が素晴らしいということです。
■性齢(セン馬は牡に含む)
5歳牝 1着0回/2着1回/3着0回(ミスタカシマ)
5歳牡 1着3回/2着2回/3着3回
6歳牡 1着0回/2着3回/3着2回
7歳牡 1着3回/2着1回/3着1回
8歳牡 1着1回/2着1回/3着2回
9歳牡 1着1回/2着1回/3着2回
10歳牡 1着2回/1着1回/3着0回
こうしてみるとミスタカシマってすごかったんだな…と思います。
年齢性別で見ると5歳馬の健闘が目立ちます。
5歳の3着馬はみんな人気薄で来ています。
穴馬のヒントにならないか?!入着した5歳馬の重賞成績を調べてみました。
5歳の勝ち馬<岩見沢記念のオッズ>(5歳世代重賞成績)
マルミゴウカイ<5.2>(天馬賞1着・銀河賞1着・柏林賞1着)
ニュータカラコマ<8.9>(銀河賞1着)
ホクショウユウキ<91.8>(天馬賞1着・銀河賞1着・柏林賞1着)
5歳2着馬<岩見沢記念のオッズ>(5歳世代重賞成績)
オレノココロ<3.4>(天馬賞1着・銀河賞1着)
メジロゴーリキ<3.7>(天馬賞1着・銀河賞2着)
ミスタカシマ<16.5>(天馬賞3着・柏林賞1着)
5歳3着馬<岩見沢記念のオッズ>(5歳世代重賞成績)
カイシンゲキ<10.5倍>(銀河賞1着)
ニシキエーカン<21.8倍>(天馬賞2着・柏林賞2着)
コウシュハレガシー<37.5倍>(天馬賞1着・銀河賞3着・柏林賞2着)
5歳トップクラスというのが必須条件。銀河賞ならば勝ち、天馬賞なら好走した馬が入着しています。
今年の5歳参戦はキョウエイリュウだけですが、キョウエイリュウは天馬賞勝ち馬なので好走条件は満たしています。
■重量
810㎏:2着1回(ミスタカシマ)
820㎏:1着6回/2着5回/3着6回
830㎏:1着2回/2着4回/3着3回
840㎏:1着2回/2着1回/2着0回
※840㎏の入着はいずれもコウシュハウンカイ。
■関連レース
本年度の古馬重賞の成績と比較してみました。岩見沢記念3着入着馬30頭中の数字です。
重賞名:出走した頭数/3着以内に入着した頭数
オッズパーク杯:23頭/14頭
旭川記念:22頭/9頭
北斗賞:26頭/11頭
ばんえいグランプリ:23頭/13頭
古馬重賞戦線はほとんど同じメンバーで戦うので、上位入着馬はその年の古馬重賞に出走し続けている馬が多いので、7~8割がその年の重賞に出走しています。そのうちの約半数は入着しており、古馬重賞戦線の常連メンバーでどこかで上位争いをする実力のある馬…というのが好走条件になると思います。
■前走
前走出走条件はオープン、あるいはA1オープンの混合戦です。
3着入着馬30頭中
前走3着以内 18頭
勝ち馬10頭中
前走3着以内 8頭
入着は必須ではないのですが、勝ち馬となると前走好走は必須条件のようです。
2015年~2021年まで7年連続で勝ち馬の前走は3着以内です。(…ゴーリキ…)
■ステップレース
マロニエ賞(OP)が主なステップレースになります。
岩見沢記念直前のOPレースで過去10年でも入着馬30頭中12頭がこのレースを使ってきています。
マロニエ賞を勝って岩見沢記念に向かった馬は3頭はいずれも連対。3着以内に好走した馬は1着4回/2着3回/3着2回。マロニエ賞好走組は岩見沢で信用できる数字です。(…ゴーリキ…)
■出走予定馬(・今期重賞成績 ・前走:着順・人気)
1枠 ミノルシャープ 牡8 820㎏ 鈴木騎手
・旭川記念:5着/ばんえいグランプリ:3着
・オープン2混合:1着・1人気
2枠 インビクタ 牡6 820㎏ 船山騎手
・旭川記念:3着/ばんえいグランプリ:中止
・マロニエ賞:6着・8人気
3枠 マツカゼウンカイ 牡8 820㎏ 藤本騎手
・オッズパーク杯:4着/北斗賞:8着/ばんえいグランプリ:5着
・マロニエ賞:2着・3人気
4枠 コウシュハレガシー 牡7 840㎏ 松田騎手
・今期重賞初出走
・マロニエ賞:1着・4人気
5枠 キョウエイリュウ 牡5 820㎏ 村上騎手
・オッズパーク:6着/北斗賞:6着/ばんえいグランプリ:6着
・オープン混合:2着・4人気
6枠 アオノブラック 牡6 840㎏ 藤野騎手
・オッスパーク杯:1着/北斗賞:1着/旭川記念:2着
・マロニエ賞:3着・2人気
7枠 メムロボブサップ 牡6 850㎏ 阿部騎手
・オッズパーク杯:2着/北斗賞:2着/旭川記念:1着/ばんえいグランプリ:1着
・ばんえいグランプリ:1着
8枠 コマサンブラック 牡6 820㎏ 金田騎手
・ばんえいグランプリ:4着
・マロニエ賞:4着・9人気
9枠 メジロゴーリキ 牡8 830㎏ 西謙一騎手
・オッズパーク杯:7着/北斗賞:4着/旭川記念:4着/ばんえいグランプリ:2着
・マロニエ賞:10着・1人気
今期重賞皆勤賞はメムロボブサップとメジロゴーリキの2頭だけなんですね。
ステップレースまで皆勤賞なのはメジロゴーリキだけ。頑丈な馬だなぁ…。
さて、実績でいうならばメムロボブサップとアオノブラックの2頭からとなりますが…。実績があるだけにメムロボブサップは850㎏の重量を背負います。データでは850㎏の入着馬はいないのです。
840㎏だとコウシュハウンカイがのべ3回も入着していますし、勝ちもあります。メムロボブサップはすでにコウシュハウンカイとそん色のない実績馬なので、当然有力馬ですが…もしメムロボブサップに死角があるなら重量じゃないかと思います。
大好きなメジロゴーリキは、今回メムロボブサップより20㎏軽い。ばんえいグランプリで同斤量で2.6秒差なことを考えると。端枠は得意だし、ファンというフィルターを抜きにしてももう一度単勝を狙いたくなります。前走大きく負けたことがデータとしてはマイナスなので、言い訳を探すと…前走着板を外した、岩見沢記念の勝ち馬は過去10年中1頭います。2012年のカネサブラックです。カネサブラックもサマーカップを勝ってばんえいグランプリは2着。ばんえい記念馬という所も一緒。心情馬券に裏付けが取れました(笑)
とはいえ、かなりはっきりしたデータとしてでている前走好走の条件。連軸の◎としては一番死角の少ないアオノブラックになるかな…と思います。ばんえいグランプリ3着のミノルシャープも前走OP戦をきっちり勝ってきているので厚く買いたい馬です。
ステップレースの勝ち馬、コウシュハレガシーは20㎏ハンデが乗りました。岩見沢記念と相性のいい松田騎手の騎乗で勢いもありますが…今期重賞初出走で格上相手より20㎏重たい。ちょっと厳しい条件かもしれません。
3着入着の穴でねらいたいのはキョウエイリュウ。800㎏越えの高重量で入着歴はないので、強く言えませんが(重たくなると競走中止しちゃうイメージもあります)5歳入着馬のほとんどが800㎏での入着歴がないこともあり、馬場が軽くなれば面白いのかな…と思います。アオノブラックからワイドで買ってみようかな?と思っています。
結果:答え合わせ
荒れそうだな…と馬場を見て思っていました。まず人気の一角、メムロボブサップの850㎏はどうにも危険。しかもパドックも今一つ。馬体重も-25㎏…何かアッと驚く馬が三着以内に突っ込んできそう。キョウエイリュウはデータでも取りあげたけど、軽い馬場の消耗戦ならインビクタもいいし、キャンター勝負ならマツカゼウンカイでもおかしくないし。コウシュハレガシーだって今絶好調だから3着ならきちゃうかも…。コマサンブラックのグランプリの4着の脚も良かったしなぁ…。そんなわけで予想ブログとしては不適切かと思うのですが、総流しをしたんです。人気薄が来ればガミらない…と思って。おそらくは3着を外さないだろうと信じた2頭から。「アオノブラック」「ミノルシャープ」です。
な~~んでゴーリキからいかなかったかなぁ…予想ブログであれだけ力説しているのに! 外枠なのに!! なにより大好きなのに!!! ただ、アオノブラックはデータ予想上一番死角の少ない馬の一頭でした。次にデータ上死角が少なかったのがミノルシャープ。どちらもスピードがあり軽い馬場も得意ですし、800㎏以上の重量にも不安はない。この2頭を三連複の軸って言えば納得ですよね。ゴーリキはこの雨とパドックを見て、応援馬券の単勝300円にとどめてしまいました。パドックの見栄えが悪かったんですよ。なんかふわふわしていて馬場の中央を歩いて…落ち着きがなくて。カリカリするような気合が全面に出る落ち着きの無さというより、ポワンとした落ち着きの無さで…あれ??と思っていたら解説の定政さんも良く見えないと言っているし…。それでも3着に来るんだからやっぱりすごいんだよね。せめて複勝にしておけば…と思いつつ、そこは単勝なんですよね(笑) 総流ししてなければ単複で買えたのですが( ;∀;)
インビクタって馬場が軽すぎても重くても来ない(笑) 今回は軽かったのですが重賞で重量がある。(ただしインビクタはこれ以上重たいとちょっと厳しい)キャンター勝負にならない軽さというのが走り頃。まさしく今日がベストなタイミングでした。私が総流しを思いついたのはインビクタ来るかもなぁ…え?まってまって、インビクタが来るなら、他の馬だって来れるんじゃない?!?!とグルグルしだしたから(笑) ただ勝つまでとは!正直驚いています。来るとしたら2,3着だと思っていましたから。キョウエイリュウはやっぱり800㎏が壁かなぁ…。
アオノブラック、障害失敗しちゃったのが全てだなと。でもなぜか第二障害までの行きっぷりも今一つだったなぁ…。メムロボブサップが隣でけん制しあったのかな?わかりませんが…。メムロボブサップは-25㎏。調子はあまりよくなかったのかもしれません。いつも思うんですが勝った時のコメントは出るけど勝ち馬以外のコメントってばんえい記念の時以外出ないんですよね(^_^;
競馬ブックだと全コメントが出るので勝っても負けても振り返れるのですが…関係者の気持ちを考えると難しいかもしれませんが、重賞レースは一言でもいいのでレース後のコメントがあるといいのにな…とは思います。つまりそのくらいアオノブラックの来なかった理由がわからない(笑) ただばんえい競馬は障害を失敗するとどんな馬でも簡単に馬券圏外に飛ぶ、とっても難しい競馬だということです。
北見記念はボチボチ、メジロゴーリキの季節。次は日和らず全馬券ゴーリキから入るつもりです(人気になるんですけどね…というよりデータ予想の必要がなくなる(笑))