第15回カーネーションカップ データ予想(結果追記あり)

第15回カーネーションカップ(BG3)
3歳以上牝馬 別定3-a

 のっけからですが…このレース難解です。データ上つかみどころがほとんどないレースです。これ!という数字が出てこない…。女子は難しい…と書き出す前から弱腰です。
 まずこのレースの解説を。2008年と比較的新しい重賞なのですが紆余曲折、3回目から特別レースに格下げされて、2018年に準重賞に格上げされて、2020年から重賞に返り咲いた…という歴史があります。これはそのまま古牝馬の競走馬としての価値の推移のようにも見えます。賞金が安く稼げなかった時代、オークス終わったら早くに引退して、良いお母さんになってたくさん仔馬を産んでね。というところから、走れるところまで走って稼ごうね。となった証のように思えます。牝馬のレース体系を整えて、競走馬の数の確保をしたい…という側面もあるのかもしれません。
 このレースのハンデは「別定3-a」。3-aは1重量格(クラス)ごとに10㎏のハンデが上乗せという重量規定です。今年の出走馬はB2~A1クラスまで4つの重量格からの出走ですので、最大40㎏のハンデがつくことになります。(※追記修正あり)このハンデが曲者なんですよね…牝馬は重量に敏感なんでしょうか。まだ春先なので重量が重い馬が動けなくなるというより、軽い馬がスピードを活かすパターンのようです。

■人気別の馬券圏内入着回数
1番人気:1着4回/2着0回/3着1回/着外5回
2番人気:1着3回/2着1回/3着1回/着外5回
3番人気:1着2回/2着5回/3着1回/着外2回

※4~7人気:1着1回/2着4回/3着7回

 1番人気馬は勝つか負けるか。1番人気が結構な確率で馬券圏外に吹っ飛びます。1番人気から流す…という考えは捨てたほうが良さそうです。2着の入着回数が多いのは3番人気。軸なららこちらでしょうか。1番人気はよく飛びますが、1~3番人気までがまとめて飛ぶということはほぼありません。特筆すべきは4~7人気馬もよく来ていること。8~10番人気が過去10年馬券に絡んだことは無いのですが、4番人気からも勝ち馬が出ていますし、5~7人気の馬も2着2回、3着6回とかなりの頻度で馬券に絡みます。穴党万歳のレースです。

■枠
馬券圏内に入着した回数を枠ごとに記載します(9頭立ての年が2回ほどあるので多少10枠は割引きが必要です)

12345678910
4114135243
通常あまりいい数字が出ない「両端枠」の入着がけっこうあります

全部掲載したのは「特に有利不利がない」ためです。特記できる枠がなかったのです。ばんえい記念などだと明らかに中枠が良かったりするんですが…。重量がそれほど重くないということも影響しているのかもしれません。

■騎手
鈴木騎手 1着2回/2着2回
藤本騎手 1着2回/2着0回/3着1回
藤野騎手 1着0回/2着1回/3着3回
一応、4回以上入着があった騎手をピックアップしてみました。ですが…牝馬を扱わせたらこの人だ!というほど極端な数字はありません。
西将太騎手、菊池騎手、赤塚騎手、島津騎手など若手の騎手も複数回入着があります。以前は特別レースでしたので、「乗り替わり」もなかったためだと思います。おすすめというよりはここに名前が挙がっている騎手が乗っているなら安心。くらいのデータでしょうか。

■クラスと重量
クラスごとに決められる重量なので、一緒の項目で扱います。
重量
勝馬の重量:630㎏~670㎏
連対の重量:620㎏~690㎏

前走出走のクラス(過去10年馬券圏内入着30頭のうちわけ)
B2-3~B1-1:5頭
A2~A1:11頭
オープンor選抜:14頭

オープン格の重量は2着まで。最軽量も2着まで。前走はAクラス以上が望ましい…という結果ですが…。
ここではオープンと同じ扱いをしてしまいましたが、世代戦の選抜レースですと実質Bクラスレベル…などということもあります。重量を見ていただいてもわかるように、2着までならほぼすべてのクラスの馬が勝負になります。「牝馬は格より調子」とはサラブレッドに限ったことではないのかもしれません。

■年齢
4歳:1着2回/2着1回/3着2回
5歳:1着1回/2着2回/3着3回
6歳:1着3回/2着6回/3着2回
7歳:1着3回/2着1回/3着0回
8歳:1着1回/2着0回/3着1回
9歳:1着0回/1着0回/3着2回

年齢層も幅広いのですがよく来ているのは6歳7歳。

■実績(重賞成績)
関連のある重賞レースはあるだろうか?と「黒ユリ」「オークス」「クインカップ」「ヒロインズカップ」と牝馬限定の重賞成績を拾って比べてみたのですが…
一番関連性が深かったのは「オークス」でした。「クインカップ」「ヒロインズカップ」はこれとわかる関連性は出てきませんでした。定量と別定(ハンデ戦)の違いかもしれません。牝馬の定量戦は「黒ユリ」「オークス」しかなく、古牝馬の重賞を占うならば、2歳世代戦より3歳世代戦ということなのかもしれません。

馬券圏内30頭中
オークスで連対した馬:19頭
オークス3着以内入着:21頭

なお、黒ユリ賞でも3着以内と好走し、オークスも3着以内に好走した馬は11頭いました。
この11頭の中にはニシキエース(単勝27.4倍)、タキニシサンデー(単勝23.7倍)、ジェイカトレア(11.9倍)と単勝人気が2桁代の人気薄もいて、この3頭はいずれも3着に入着しています。牝馬の定量戦の実績馬は、近走どうであろうと三連複や3連単のヒモに抑えておく。というのが穴馬券術になるかもしれません。

もう一つ、実績という点で言えることは、このレースはリピーターが多いということです。
過去3着入着は30回ありますが、馬の数は19頭です。3着入着回数が複数回あるのは下記6頭。

アアモンドマツカゼ(1着2回/2着1回)
セイコークイン(1着2回/2着1回)
タキニシサンデー(3着2回)
ナカゼンガキタ(1着1回/2着1回/3着1回)
ミスタカシマ(1着1回/2着2回)
ヤマノホシ(2着1回/3着2回)

この6頭中、セイコークイン、タキニシサンデー、ナカゼンガキタ、ミスタカシマはオークス連対馬。
オークスとの関係性がここでもうかがえます。

データからの予想

■今年の出走予定馬
馬名:年齢【前走の出走のクラス】<オークス、黒ユリの成績と、牝馬重賞勝ち>

アーティウイング
5歳【A2】<オークス7着/黒ユリ7着>

サクラヒメ
4歳【A1(失格)】<オークス1着/黒ユリ9着>

シャンハイオトメ:6歳【B2】 

シンエイボブ
8歳【A1(1着)オークス2着/黒ユリ中止/カーネーションカップ1着

ニセコヒカル
5歳【B1】<オークス2着/黒ユリ4着/クインC1着>

ヒメトラマジック
5歳【B1】<オークス6着/黒ユリ5着>

ヒメミヤ:5歳 前走B2 

フォルテシモ
5歳【A1】<オークス4着/黒ユリ6着/ヒロインズC1着>

ミソギホマレ
4歳【B1】<オークス中止/黒ユリ2着>

マオノクイーン:6歳【B2】 

オークスの連対馬、カーネーションカップの勝ち馬を太字にしてみました。
今年は間違いなくシンエイボブが1番人気になると思いますが、カーネーションC勝ち馬、オークス連対馬、A1クラスと各種条件を満たしているので、1番人気ですがあえてシンエイボブから入ろうと思います。
あとはニセコヒカルサクラヒメを2番手評価に。あとは…わかりません…。とりあえずAクラスの馬には手広く流そうかと思います。結局まとめてみたら人気どころになりそうです。荒れるレースだと書いたのに(笑)
そうそう、メジロゴーリキの妹、ヒメトラマジックは無条件で単複買います。これはファンとしてのお約束です。

追記:答え合わせ

 まず最初に間違いについてお詫びをします。B2~A1まで4クラスなので40㎏のハンデ差…と書いたのですが、重量格はB1/B2は同じ重量でくくられます。そして3・4歳牝馬はー10㎏。結局ハンデ差は最大30㎏でした。すみません。規約の読み込み不足です…ちょいちょいこういう間違いをすると思います。まだ勉強中なのでご容赦ください。気が付いたら書き直さずに追記していきます。
 そしてもう一つ。私はカーネーションが重賞に復活したことを、古牝馬の活躍場所を作るため…と書きましたが、今は昔に比べて牝馬の引退が早い。と解説の木本さんはおっしゃっておられました。確かにイオンやアフロディーテのことを考えるとそうだなと。ただ、少しでも古牝馬が稼げる場所を作ろうという主催者の意図が、カーネーションカップの重賞復活なのだとは思います。現実問題は、いい成績や血統の牝馬は競走馬として稼ぐよりも早く仔馬を取る…という流れはなかなか変わらないとは思いますが。

 前置きがながくなりましたが答え合わせです。負けました~!シンエイボブ飛ぶか~~~!!!

お約束の単複です。どうもゴーリキの下らしく早いテンポは追走が大変そう…2障害前で諦めていました。
一応、1番人気が半分以上の確率で馬券圏外に飛ぶ…というデータは頭にあったので…そうなると軸はニセコヒカルなのですから馬連にしておけばよかったと…。

 やっぱり一番人気は危険なレースです。飛んだ場合に備えてオークス2着の5歳馬、ニセコヒカルからシンエイボブがいない馬券も抑えたんですが、3着のシャンハイオトメは買えなかった…。データで照らし合わすと買える条件は6歳馬という1点だけだったんですよね…。ただし6歳馬はこの1頭しかいませんでした。そもそも難しいレースなんだから馬連にしておけばよかったものを…。ばんえい記念はワイドや馬連でかけるのに少額でかけるときはなぜ…儲けようというスケベ心が的中の邪魔をします…。トホホ。…ばかりが増えていきます。
 そして、来年の課題として、中継で取り上げていた参考レースに特別戦のレディースカップがありました。なるほど出走メンバーがほとんどカーネーションカップ。今日の勝ち馬アーティウイングはこのレース3着なので、来年はこのデータも追加してデータを取り直してみます。

■レース結果