2024年度重賞戦記 1/2 帯広記念

■人気別成績【1着.2着.3着.着外】
1番人気【2.4.1.3】
2番人気【1.1.1.7】
3番人気【1.0.1.8】
4番人気【3.0.2.5】
5番人気【2.2.0.6】
6番人気【1.2.2.5】
7番人気【0.0.2.8】
8番人気【0.1.0.7】
9番人気【0.0.1.6】
10番人気【0.0.0.5】
※10頭立て6回、9頭立て1回、8頭立て1回、7頭立て2回(除外1回)
900㎏越えの古馬重賞で、出走できる馬が限られている上、回避馬が出た時に繰り上げで出走できる馬もほとんどいないので、フルゲートになりにくいレースです。そして、この伝統の古馬BG1は結構荒れます。1番人気は2勝しかしておらず、勝ち馬の数は1~3番人気の合計より、4~6番人気の合計の方が上回ります。900㎏越えの高重量と、ここまでくるとここまで活躍してきた馬達に大きくハンデが乗って来ることも影響していると思います。

■騎手:3着以上入着が3回以上の騎手をピックアップしてみました。
騎手名  :【1着.2着.3着.着外】
鈴木騎手 :【5.1.0.4】
菊池騎手 :【1.1.2.3】
阿部騎手 :【0.3.0.5】
西謙一騎手:【0.2.2.4】
鈴木騎手の5勝が光ります。オレノココロでの4勝が大きいのですが、オレノココロが4番人気の時にも2勝していますし、昨年のメジロゴーリキも4番人気での勝利でした。でも今年は手綱を取る馬がいません。阿部騎手の2着3回のうち、2回はメムロボブサップでのもの(1回は8番人気のホッカイヒカル)。今度こそ1着を取りたいところです。菊池騎手は4回の入着全て違う馬でのもので、高重量戦での手綱さばきが光ります。ただ今年は菊池騎手も手綱を取る馬がいません。

■馬番:馬券圏内に入着した回数を馬番ごとに記載します

着/馬番12345678910
1着0030022111
2着02112101
3着00213110
着外1057963554

フルゲートにならない回数が4回あり、除外が1頭あるので、着外も記載しておきます。好成績なのは7番。次いで3番です。中枠から少し外目、内目にずれている枠が好成績です。…取ったんですけど今年は5頭立ての外詰めで……これ、全くと言っていいほど役に立たないデータになってしまいました…。

■性齢別成績【1着.2着.3着.着外】
牡馬(セン馬含む・牝馬の出走無し)
6歳【1.0.1.10】←1着オレノココロ、3着キタノユウジロウ
7歳【3.3.5.7】
8歳【1.3.0.14】
9歳【2.0.1.14】
10歳【2.2.2.7】
11歳【1.2.1.8】
12歳【0.0.0.1】←フクドリ
定年制が復活したので、フクドリのように12歳の出走はもうなくなりました。ただし年明けてすぐの重賞です。1歳若いイメージで見ていただければと思います。明けて7歳馬の入着が一番勝ち鞍が多いのですが、9歳~10歳で4勝を挙げていて、高重量戦らしくキャリアが生きている感じがします。明け6歳馬の勝ち馬はオレノココロ。3着馬はキタノユウジロウ。どちらも高重量戦の適性がとても高かった馬です。

■重量【1着.2着.3着.着外】
890㎏【0.2.4.23】
900㎏【3.3.3.20】
910㎏【2.3.2.10】
920㎏【5.0.1.6】
930㎏【0.2.0.2】←2着2回メムロボブサップ
920㎏の勝ち馬が一番多く、最軽量からの勝ち馬が出ていません。実績を重視していいと思います。ただ、930㎏までくると、メムロボブサップでも勝ち切れません。2回2着。今年こそ3度目の正直なるか?というところです。900㎏からの30㎏はとてつもなく大きなハンデです。そしてハンデで言うと3着馬は890㎏が一番多い。勝ち馬は実績ですが、3着争いではもらったハンデが大きな味方になるのだと思います。

■北見記念
北見記念が一番帯広記念に近い条件のレースだと思います。ばんえい記念は帯広記念の斤量から100㎏近くも重さが増し、次元の違う高重量戦になってしまうので、それよりは直近かつ800㎏台後半の北見記念の方が帯広記念を占うには適切なレースではないか?ということで調べてみたのですが…
北見記念着順【帯広記念の1着.2着.3着.着外】
1着 【3.2.0.5】
2着 【2.2.2.4】
3着 【1.1.1.4】
4着 【1.0.1.7】
5着 【1.0.3.4】
6着 【2.0.1.5】
7着 【0.1.0.5】
8着 【0.0.0.6】
9着 【0.0.1.2】
10着 【0.1.0.1】←ホッカイヒカル
未出走【0.3.1.17】
…つながりがあるようなないような(笑)。北見記念出走組からは6着馬まで勝ち馬が出ていて、少ないながらも下位入線馬からも入着馬が出ています。ただし北見記念未出走馬から勝ち馬が出ていません。出走は必須条件で、できれば上位入着。勝ち馬を選ぶ場合は6着馬以上。ということになります。(当てになるのかなぁ…これ)今年北見記念未出走だったのはコマサンブラックのみです。

■調教師 おまけ
3着以上入着が3回以上の調教師をピックアップしてみました。
槻館厩舎 【4.2.1.4】
松井厩舎 【3.2.0.7】
村上厩舎 【1.0.2.4】
坂本厩舎 【0.3.0.8】
古馬の高重量戦というと、槻館厩舎(オレノココロ・センゴクエース等)と松井厩舎(メジロゴーリキ・コウシュハウンカイ等)が強い!というイメージを持っています。実際、帯広記念はこの二つの厩舎で過去10年のうち7勝しています。槻館厩舎の今年の松井厩舎からはインビクタ、槻館厩舎からはコウテイが出走します。槻館厩舎と言えば、胴引きをつける肩回りの馬具の下につけている、化粧まわしのような黄色いぴらぴら飾りがトレードマークで好きなんです。あれを付けているととても強そうに見えます。


 
 う~~~~~~ん…もともと帯広記念はあまりデータがあてにならないレースなところにもって…今年は5頭立てで…そのうち3頭は北見記念の1~3着です。930㎏ですが順当にメムロボブサップが勝って…あとは4頭の中からどの馬が2着を取るか。なのかなぁ…。2番手は槻館厩舎のコウテイ。ただコマサンエースとの差はほとんど無いと思います。北見記念の2~3着の表裏で3連単。ただ…このレース買いづらいですね…。100円ずつおみくじがわりに購入してメムロボブサップが勝つところを見たいと思います。
 ここからはちょっと愚痴なのですが、お正月開催の伝統のBG1(一説ではばんえい競馬で最も売れるレースだそうです)、さすがに5頭立てはちょっとなぁ…と思います。馬券は3着まで対象があるので、強い馬が1頭でていても、なんとか盛り上げてもらえたらいいなぁと思います。

 「930㎏までくると、メムロボブサップでも勝ち切れません。2回2着。今年こそ3度目の正直なるか?」…ここが焦点だったのですが…やはり勝ち切れなかった。930㎏の壁って本当に厚い。メムロボブサップも阿部騎手は完璧に乗っていて、差を詰めているんです…でも交わせませんでした。先に坂を下ったコウテイが粘り切りました。西将太騎手はあまり周りの馬を意識せずに、コウテイの一番いいレースをしようと心がけていたようです。マイペースで行けたことも、コウテイが逃げ粘れた要因だったかもしれません。それにしても、やはり肩飾り伊達じゃないなぁ…槻館厩舎の馬は本当に高重量戦で強い。
 年末に雪が降って馬場が軽くなったのも味方していると思います。高重量の軽馬場…障害が上手な馬が逃げ粘りやすい条件だと思います。メムロボブサップは連勝が止まってしまいましたが、もちろん力負けでは全くなく、定量のばんえい記念ではその強さを見せてくれるのではないかと思います。
 3着のコマサンエースも実力は出せています。2着のメムロボブサップとそう差はありません。ばんえい記念では昨年以上の着順を狙えるのではないかと思います。インビクタはやっぱり900㎏はきついかなぁ…。インビクタの本領発揮は800㎏前後の重賞という印象があって、ばんえい記念で勝ち負けできるまでは難しいように思います。コマサンブラックは一昨年同レースで3着だったときにくらべると…年齢による衰えだとは思いたくないのですが。復調してほしいなぁ。
 やはりここにアオノブラックがいて欲しかったです。一昨年の帯広記念、920㎏で930㎏のメムロボブサップを破った馬。もし体調が万全で、帯広記念を使えていたら…コウテイも交えてきっと名勝負になっていたんじゃないかと思います。

 最後に、昨年も書いたトリビアなのですが、帯広記念を最も重い斤量で上位入着した馬は?というと、1986年にキンタローが940㎏で2着に来ています(日本競馬の歩:資料編より)。この時は1着馬、3着馬がともに910㎏。やはり30㎏のハンデ差なんですよね。初代1億円馬のキンタローも、帯広記念は30㎏のハンデに負けているんです。900㎏を越えた先の30㎏のハンデは本当に大きなものだと思います。

レース結果