2024年度重賞戦記 12/30 ばんえいダービー
過去10年の「人気」「騎手」「馬番」
ピックアップデータは「前走クラス」「厩舎」
■人気別成績【1着.2着.3着.着外】
1番人気【4.1.2.3】
2番人気【5.3.1.1】
3番人気【0.3.3.4】
4番人気【0.0.3.7】
5番人気【1.1.1.7】←1着’23 タカラキングダム
6番人気【0.0.0.10】
7番人気【0.1.0.9】←2着’21 ネオキングダム
8番人気【0.0.0.10】
9番人気【0.1.0.9】←2着’17 マツカゼウンカイ
10番人気【0.0.0.8】
※9頭立て1回、取消1回
世代戦の最終戦、天馬賞は圧倒的に1番人気が強いのですが、3歳のダービーは2番人気の方が成績が良いのが面白いです。まだまだ決着がついていない…というところでしょうか。とはいえ、1、2番人気から勝ち馬9頭。馬券圏内入着馬は30頭中28頭が5番人気以内なので、上位人気を信頼して買えそうです。
ちなみに7番人気で2着に来たネオキングダムはイレネー記念2着馬、マツカゼウンカイはその後はまなす賞を勝ち天馬賞を3着。前者は定量戦ならではの馬で、後者は成長曲線が3歳の夏以降だったようです。そしてこの二頭が2着に来た年の1番人気は、2021年(サクラヒメ)と2017年(ナカゼンガキタ)といずれも牝馬でした。
■騎手:3着以上入着が3回以上の騎手をピックアップしてみました。
騎手名 :【1着.2着.3着.着外】
阿部騎手 :【3.1.1.4】
鈴木騎手 :【2.1.2.4】
菊池騎手 :【1.2.0.5】
西謙一騎手:【0.2.2.4】
阿部騎手の3勝が目を引きます。今回は厩舎の成績も出してみたのですが、阿部騎手が所属する坂本厩舎の成績もいいので、坂本厩舎&阿部騎手のセットでダービーに強い…という印象です。今年はアヤノダイマオーの手綱をとります。(ただ、アヤノダイマオーは大友厩舎)そして鈴木騎手BG1で名前が上がらなかったことがないじゃないかなぁ。今年はライジンサンの手綱を取ります。菊池騎手はミチシオと、西謙一騎手はスマイルカナとコンビを組んでいます。
■馬番:馬券圏内に入着した回数を馬番ごとに記載します
着/馬番 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 2 | 0 | 3 | 1 | 0 |
2着 | 0 | 0 | 3 | 2 | 0 | 0 | 2 | 1 | 1 | 1 |
3着 | 1 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 3 | 1 |
世代重賞は賞金上位順10頭、回避があれば繰り上げがあるので、ほぼほぼフルゲートになります。成績を見ると3番と8番が良績です。今年は3番にフレイムファースト、8番にスマイルカナが入りました。また、5、6番で4勝、1番と10番に勝ち馬が居ません。やはり斤量克服が課題になる世代戦のBG1。は外端枠は少し割り引いていいのかもしれません。
■前走条件:【1着.2着.3着.着外】
重賞【0.1.2.10】←2着'14 キサラキク
オープン【5.1.1.4】
A1【2.1.1.3】
A2【1.1.1.13】
B1【2.6.3.9】
B2【0.1.2.20】←2着’20 ヤマトタイコー
B3【0.0.0.9】
B4【0.0.0.1】
前走重賞はばんえい菊花賞、ばんえいオークスになります。実は重賞直行の実績馬はあまり結果が良くありません。だいたい重賞を上位入着か勝って直行してくるので人気になるのですが、勝ち馬がおらず、連対したのもキサラキクのみで、1番人気になった菊花賞勝馬ハクタイホウ、マルホンリョウユウも3着に敗れています。同じく1番人気だったミスタカシマとサクラヒメはばんえい菊花賞→ばんえいオークスと連勝してのダービー出走でしたが、4着に敗れています。
重賞クラスを除くと、あとは順当に上位クラスの馬の方が勝ち馬を多く出しているのですが、面白いのはAクラス以上にB1クラスに入着馬が多い事です。2着は6頭も出ています。前走B1クラスだった馬は注目です。なお、前走着順はダービーの競走成績にはあまり関係ないようです。
ただ、今年は馬場の砂を入れ替えた影響もあるのでしょうか、若駒の出世が全般的に遅れているような気がしています。もしかするとB2クラスまで圏内で考えていいのかもしれません。
■厩舎:3着以上入着が3回以上の騎手をピックアップしてみました。
厩舎名【1着.2着.3着.着外】
坂本 厩舎【2.1.1.3】
村上 厩舎【2.1.0.4】
槻館 厩舎【2.0.1.7】
金田 厩舎【0.2.2.8】
久田守厩舎【0.1.2.4】
2勝ずつしている厩舎は坂本厩舎、村上厩舎、槻館厩舎です。村上厩舎は世代戦に強い印象があります。
■おまけ 牝馬
今年は菊花賞勝ち馬のスマイルカナが人気になると思いますので、牝馬についてもちょっと調べてみました。牝馬の成績は
【0.1.0.21】←2着 キサラキク
先にも書きましたが菊花賞→オークスを連勝して1番人気になった女傑も2頭もいるのですが…。
なお、キサラキクはばんえい菊花賞は2着→B1戦(3着)→ばんえいオークス1着という臨戦過程でダービーに出走しています。そしてサクラヒメ、ミスタカシマと違う点は明け3歳の定量BG1、イレネー記念で3着に入着していることです。すでに世代定量戦で結果を残している馬でした。
この点、スマイルカナはイレネー記念2着です。本馬は菊花賞1着→A2戦(5着)→ばんえいオークス1着→オープン混合(10着)という過程でダービーに臨みます。キサラキクより間に挟んでいるレースの格も上ですし、1戦ずつ間に調整レースを挟んでいて、キサラキクよりもいい条件でダービーに向かっているような気がします。キサラキクより上の着順が狙えるか?もしスマイルカナがダービーを勝つと、2005年のエンジュダイヤ以来19年ぶり、定量が730㎏(牝馬20キロ減)になってから初めての勝ち馬になります。
今年はこの馬が圧倒的に強い!という馬が居ない混戦模様です。もしかしたらデータが予想の役に立つかもしれません。…ってこういう時にがぎってデータが少ない…。
・1~2番人気(当日でないとわからないのですが予想で…)
・前走オープンorB1クラス
・坂本or 村上or 槻館厩舎の馬(これ予想ファクターにする?!)
で絞って考えると◎はミチシオ(槻館厩舎)になります。おそらく1番人気か2番人気になるはず。いやもう…三冠最後取らせてあげたいなぁ。今の3歳世代の中で一番格上なのはこの馬だと思うので。中枠にもはいりましたし、騎手の成績も上々です。対抗は〇スマイルカナ。おまけでも書きましたが、過去10年のうち、唯一2着にはいった牝馬キサラキク以上の成績でダービーに臨むので…もしかしたら1着まであるかも?と期待をしています。思えばばんえい菊花賞でもこの二頭に本命対抗を打ったのでした。その菊花賞で2着だった馬がホクセイハリアー。注目のB1クラス出走という臨戦過程。ホクセイハリアーは前3走が特別戦で、菊花賞まで含めると4戦連続700㎏を曳いているのも好感が持てます。次点で定量戦のイレネー記念の勝ち馬ライジンサンと3着だったウルトラコタロウ(槻館厩舎)。2頭とも端枠なのが気になりますが…。
とここまでがデータから。この世代の推しはユーフォリアなんです。4コマで描いた通りダービーに駒を進めてきてくれて本当にうれしいです。ただ、データでピックアップした馬達もみんな大好き。ミチシオ(肩掛けが取れそうで取れないもどかしさが好き)、スマイルカナ(しっぽブンブンが好き)、ウルトラコタロウ(もう、名前でやられました)、ライジンサン(イケメンな顔が好き)、ホクセイハリアー(大好きだったフジダイビクトリーの子&額の❤が可愛い)、あ、顔で言うならアヤノダイマオーも……ってどれだけ気が多いんだという話ですが、皆応援しています。ユーフォリアからピックアップしたワイドと馬連を流して買いたいと思っています。
レースレビュー
ライジンサン、お見事でした。大きいところはキッチリ持っていくなぁ。使いながら調整していくばんえい競馬らしいタイトルの取り方だと思います。菊花賞のレビューで、馬体重も増えてしっかり復調していて、ダービーは上位三頭をかわすシーンもあるかも…と書いていましたが、かわすのではなく見事に先行して押し切ってしまいました。それにしても…ミチシオは肩掛けが遠いなぁ……。最後ライジンサンを追い詰めたんですが、自身の息が上がってしまいました。それでも最後立て直して2着に入ったのは立派です。ただ…ミチシオにしては前半、前々に出ていたので、ちょっとあわただしかったのでしょうか…第二障害障害のかかり方がスムーズじゃなかったような気がします。坂の頂上でちょっと苦しそうでした。最後詰まったのは障害で若干ロスがあったのかもしれません。そして、ウルトラコタロー、イレネーに続いてまたしても3着でした。馬場も重く、定量で重量も重い。同世代の定量戦で上位に来た馬が活躍したレースでした。スマイルカナは馬場かな…と思います。それでもそれほど大きく負けず5着にきました。そして牝馬のカフカが4着と大健闘。このオークスの1~2着馬はダービーで着順が入れ替わりましたが、2頭とも本当に強いと思います。牝馬でこの重量ですから、一度、第二障害で止まってしまうと、二の腰を入れて坂を越えることは難しいと思うので、かなり前半慎重に乗っていた印象があります。坂を下ってから、キャンターで最後脚色が鈍ったスマイルカナと、下りて最後まで同じペースで歩ききったカフカ、この2頭の着順の入れ替わりは馬場状態かなと思います。逆に言えばオークスは馬場がもっと重かったらカフカが1着だったかもしれません。いずれにしてもこの2頭、4歳3冠での活躍が楽しみです。
馬券は…推しの子から流しているので…。でもミチシオから馬連とワイドをとりました……もちろんガミガミです(笑)