2024年度重賞戦記 8/25 はまなす賞
過去10年の「人気」「騎手」「馬番」
ピックアップデータは「性齢」「重量」
■人気別成績【1着.2着.3着.着外】
※10頭立て4回(除外1頭)、9頭立て4回(除外2回、取消1回)、8頭立て1回、7頭立て1回
1番人気【0.3.2.5】
2番人気【3.1.1.5】
3番人気【5.1.3.1】
4番人気【2.3.1.4】
5番人気【0.1.1.8】
6番人気【0.0.1.0】
7番人気【0.1.1.8】
8番人気【0.0.0.9】
9番人気【0.0.0.5】
10番人気【0.0.0.3】
真夏の重賞ということもあってフルゲートになりやすい世代重賞にも関わらず、フルゲートが4回しかなく、この10年で4頭も除外と取消が出ているレースです。体調管理難しいんだろうなぁと推測できます。
そして、ハンデ差も大きいせいかファンも予想が難しいレースのようで、過去10年一度も1番人気が勝っていません。とはいえ、印が着かない馬いきなり来るということはなく、2番人気~4番人気の中から勝ち馬が出ています。馬券圏内も7番人気まで。◎は過信しないけれども、印が着いている馬は信用してボックスで買うのがいいようです。
■騎手:3着以上入着が3回以上の騎手をピックアップしてみました。
騎手名 :【1着.2着.3着.着外】
阿部騎手 :【3.2.0.5】
西謙一騎手:【2.1.2.3】
藤本騎手 :【2.1.1.3】
菊池騎手 :【1.1.1.1】
意外なのがいつもここに名前を書く鈴木騎手が、はまなす賞は2回しか馬券圏内に入着が無かったこと。阿部騎手は世代重賞と相性がよく、はまなす賞も皆勤賞&連対率5割という成績です。今年はジェイライフの手綱をとります。2勝の西謙一騎手はスマイルカナ、同じく2勝の藤本騎手はウルトラコタロウとのコンビで出走します。
■馬番:馬券圏内に入着した回数を馬番ごとに記載します
着/馬番 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 | 1 | 0 | 0 | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 | 1 | 0 |
2着 | 1 | 1 | 1 | 2 | 1 | 1 | 1 | 2 | 0 | 0 |
3着 | 1 | 1 | 1 | 1 | 0 | 2 | 2 | 1 | 1 | 0 |
比較的はっきり傾向が出ていて、4~6の中枠の馬番から6頭の勝ち馬が出ています。外端はそもそも頭数が少ないのですが入着がありません。10番のライジンサンにはちょっとマイナスなデータです。(なお、ライジンサンは内詰めの外端枠9番は経験がありますが、10番は初めてです)今年は4番にクリスタルゴースト、5番にタカラキングダム、6番にジェイヒーローが入りました。
■性齢
世代重賞ならではですので、3歳、4歳どちらが有利なのか調べてみました。
年齢性別の競走成績です【1着.2着.3着.着外】
3歳牝馬 【0.3.0.4】
3歳セン馬【0.0.0.2】
3歳牡馬 【4.4.2.21】
4歳牝馬 【0.0.1.7】
4歳セン馬【0.0.0.1】
4歳牡馬 【6.3.6.23】
4歳の方がやや優勢ですが3歳馬からも4頭勝ち馬が出ており、ハンデが効いている感があります。面白いのが牝馬は3歳の方が入着があること。軽量ハンデを活かした形です。2着の3頭はコウシュハサマー(650㎏)、ミスタカシマ(660㎏)、イオン(660㎏)<()はは積載重量>で、黒ユリ賞の勝ち馬か、ばんえい大賞典上位入着の実績がありました。今年参戦の3歳牝馬スマイルカナは黒ユリ賞馬ですし、イレネー記念2着と牡馬走った重賞でも上位入着があり実績十分です。650㎏で出走できるので、西謙一騎手の良績も相まって面白い存在だと思います。
■重量
ハンデ差が大きい重賞なので、重量別の成績も取ってみました。【1着.2着.3着.着外】
640㎏【0.0.0.2】
650㎏【0.1.0.1】
660㎏【1.2.0.6】
670㎏【2.2.0.16】
680㎏【2.1.2.4】
690㎏【0.1.2.11】
700㎏【3.1.2.13】
710㎏【2.2.4.2】
720㎏【0.0.0.2】
トップハンデ(オープン格)の入着率は高いけれども勝率は芳しくありません。710㎏ではあのメムロボブサップも660㎏のゴールドハンターに足元を掬われているので、710㎏で勝ち切るのはかなり難しいのかもしれません。過去710㎏で勝っているのはコウシュハウンカイとヘッチャラ。愛しのヘッチャラは偉かった!今年は推しのマルホンリョウユウが710㎏。この2頭に続いてほしいです。
入着率は710㎏の次に680㎏が一番良績です。今年はジェイライフとライジンサンが680㎏で出走します。
今年のオープン格はタカラキングダムとマルホンリョウユウ。710㎏は厳しいところですがおそらく人気になると思います。馬場が重ければ◎はマルホンリョウユウ、軽ければタカラキングダムにしたいと思います。例年入着馬を多く出す山鳩賞の勝ち馬クリスタルゴーストと3着のジェイライフが相手でしょうか。
3歳勢からは順調さでA2戦を勝って出走するミチシオ。A2を勝っていつつも670㎏とトップハンデから40㎏軽量なのは魅力です。またトップハンデから-60㎏で出走するスマイルカナもイレネー記念2着馬。軽ハンデの3歳牝馬は過去10年のうち3頭が2着に入っているので、軽視せずに抑えたいと思います。ライジンサンは当日のパドックの様子と馬体重を確認した上で…実力があるのは分かっているのですが、レース間隔と外端枠が気になります。
…枠やら騎手やらハンデやらで考えて馬名をピックアップしましたが、心の◎はマルホンリョウユウ。単勝と馬連とワイドを買いたいと思っています。どうか1番人気になりませんように!
レースレビュー
一番人気が…と言っておりましたが結果タカラキングダムが人気に応えました。前半60秒、決着タイムは1.53.7。決して軽くはない馬場で、710㎏のトップハンデにもかかわらずしっかり差して最後も踏ん張りました。強くなったなぁ。一時期、障害を嫌がっていた事がありましたが、見事に修正して2歳時の強かった時よりさらに輝きを増して、世代のトップホースにふさわしいレースぶりをするようになりました。ゴール直前で苦しくなったのは重量かなと思います。それにしても調教師のお話を聞くにつけ3歳のころから見ていたあのきわどい感じのパドックは…タカラキングダムもヤンチャっ子だったんだなぁ!マルホンリョウユウといいタカラキングダムといい「気性の良い」はいろんな意味合いがある…と思わずにいられません。
2着、3着は予想で書いた通り山鳩賞組。クリスタルゴーストは強くなってきたなぁ。そして阿部騎手は今年も馬券圏内に入着。ジェイライフ自体も時計のかかる馬場が合っているのだと思います。で…4着……う~~ん一言でいえばマルホンリョウユウは本調子じゃないんだな……という印象でした。行きっぷり悪かったし障害のかかり方も登るぞ!というよりなんとなく坂に足を付けちゃった…って感じで……。坂の前半で止まってしまって、越えるのにかなり時間を要したにもかかわらず、最後4着まで歩いたのはさすがだなと思います。銀河賞での巻き返しを期待したいです。
3歳最先着は5着ミチシオ。次点が6着スマイルカナ。ハンデも考えると今の三歳の上位はこの二頭なのかなぁ。ライジンサンは本調子でない中680㎏で4歳馬と勝負するのはちょっと厳しかったと思います。また、多分外端枠もいくらか響いていることと思います。切れ味のいい馬なのでロータリーハローの効いている馬場も合わないのかもしれません。
ブックの定政さん曰く、ポプラ賞の時期(年度末)になればだいぶ3歳4歳の差は無くなってくるけど、この時期はまだまだ差が歴然とある…と話されていました。ただ過去10年で4頭勝ち馬が出ているのでいわゆる「当たり年」、今のメムロボブサップ世代やキングフェスタの世代のような年だと、ハンデ差を活かして3歳馬の台頭もあるので世代にもよるのかなぁと思います。基本は4歳中心だけど…世代の強さはやはり前走の出走クラスと着順、そしてハンデでジャッジをする…ということなのかもしれません。