2025年度重賞戦記 銀河賞

見事な先行策で押し切りました。
障害上手いし、先行馬に乗せると
渡来騎手の手綱さばきは冴えますね!
愛らしい❤マークの流星がトレードマークです
流星に気を取られるのですが、
この馬実はジャニーズ系のイケメンです
(私的感想)

 帯広競馬場は先行馬が有利な競馬場です。第2障害の勾配がきつく、越えた後はゴールまでの距離が短く、夏場にある最後の砂障害の勾配も緩やかなため、そしてゴール先に厩舎があるので馬の気持ちも切れないため(早く家に帰りたい!は馬にとって大事なモチベーション)、先に超えらた最後まで残れる…といった理由が言われています。とはいっても、これは4場時代に他の競馬場と比較しての話なのですが。でも先行して第2障害を上手く越え、最後まで歩き切れれば、後ろからキャンターで差す競馬よりも常に勝ち負けに絡める競馬ができるのは確かです。
 だからこそ、今のばんえい競馬は第2障害をいかにロスなく越えるか…が最大のカギになります。1障害を抜けた後、どの馬も止めて息を入れるのも、2障害下で止めて呼吸を整えるのも、基本的には1度で第2障害を上げ切るためです。20~30年前の重賞映像を見ると、第2障害は何度も止めて上がっていますし、2障害までもそんなに溜めて溜めて行かないように見えるので、帯広市単独開催以降「帯広流」がばんえい競馬の主流になっているのだと思います。現代競馬(平地)が"好位差し"が主流先方になっているのと同じようなものかな?と私は考えています。

 そのため、障害が上手いことは絶対的なアドバンテージになります。古馬だとインビクタがその代表的な例かなと思います。障害が上手だと、まず多少無理してでも先行できます。障害を登るのに他の馬より体力を使わないので、温存する量が少なくて済むからです。下りてから歩き切る体力を残すためにも、第2障害を止まらずに、そしてスムーズに越すのは必須の条件です。第2障害の途中で止まり、もう一度坂道をソリを曳いて発進するというのは、相当な体力を消耗するのです。それはダイレクトに後半の歩きに響きます。

 長々と前説を振りましたが、今回の銀河賞は第2障害を一番スムーズに越えられたホクセイハリアーがその障害巧者ぶりを如何なく発揮して勝利したレースでした。本当にこの馬は障害超えるの上手いんです。それでも2~3歳の頃は最後の脚が鈍って残れないことも多くて、安定感が無かったんですが(この辺りもインビクタに似ています)、後半歩ける体力がついてきています。今後はより安定した結果を残していけると思います。

 このレース私の本命はスマイルカナでした。この5着は重量かな710㎏で牡馬とハンデ無し。立派だと思います。スカーレットの重量で出ていれば、少なくともスカーレットとの着順は変わっていたはずです。そのスカーレット。ハンデを20㎏貰っているとはいえ一気に40㎏加増の690㎏でしっかり障害も上げ切り最後も歩き切り、素晴らしいレースをしました。クインカップでは一躍主力の一頭になりました。黒ユリもオークスにも出走していた無かった馬が、4歳のクインカップで重い印がつく馬になる。ばん馬の成長力を感じます。

 カフカは好きな馬なんですが…今回も折り合い難でした。このレースの前半ペース、重量と馬場から考えると比較的早かったんだと思います。だから後ろから来た馬たちは最後ホクセイハリアーをとらえきれなかったし、前半前に行こうとしたカフカはかかっちゃった。カフカは無理しないで前で競馬できる重たい馬場のスローペースの方が合っていると思います。そして降りてからのキャンター勝負にならないほうが良いので、クインカップでライバルに勝つには馬場の助けが要るかもしれません。普通この世代の馬たちは、重賞だと重量重くて不安なので、馬場は少しでも軽い方がいいのですが、カフカはむしろ他の馬が速い展開を刻めない、最後キャンター勝負ができない馬場の方が良いのかな…と思っています。騎手も難しいしもどかしいだろうな…と思いながら見ていました。

 この世代マユヒメさんの世代で、クインカップも観戦予定なのでどうしても牝馬を見てしまいます。でもどの馬も本当に個性的で面白い馬たちです。最後の1冠、天馬賞はどんなレースになるのか楽しみです。

レース結果

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