2024年度重賞戦記 2/16 チャンピオンカップ

 例年出走頭数が揃わない重賞で、昨年はヘッチャラが頭数合わせのために万全でないながら出走した…と木本さんが話しているのを聞いて、それはちょっとなぁ…と思っていたら、今年から「3歳以上重賞競走優勝馬の通算収得賞金順に編成し、頭数が満たない場合は疾風賞、地吹雪賞を除く6頁掲載の指定特別競走(準重賞競走含む)優勝馬から本年度賞金順に補充して編成する」と選抜条件が変わっていました。そしてフルゲート。いい改定かなと思っています。豪華なメンバーが揃いました。インビクタはここに入って上位争いできる馬だと思います。また、A-1クラスのリュウセイペガサスがここでどのくらいの結果を出すのか楽しみです。それにしても世代も性別もクラスもごっちゃ混ぜの異種格闘技戦。ばんえいならではのすごいハンデ差でデータも何も…という感じなので、本当にトリビアとして読んでいただければ幸いです。

■人気別成績【1着.2着.3着.着外】
1番人気【6.2.1.1】
2番人気【0.3.2.5】
3番人気【0.2.1.7】
4番人気【3.0.1.6】
5番人気【0.2.2.6】
6番人気【0.1.3.5】
7番人気【0.0.0.8】
8番人気【0.0.0.5】
9番人気【1.0.0.2】←1着オレノココロ(5歳時820㎏)
 その年の重賞勝ち馬が出走するレースで、その選抜方法からなかなかフルゲートにならず、過去10年で9頭立て3回、8頭立て2回、7頭立て3回、6頭だて2回(うち1回は取消あり)というレースです。ハンデ差が非常に大きなレースで、古馬の重賞で勝ち鞍が多く稼いでいる馬と、オークスやクインカップなどを勝ってきた若い牝馬の条件馬だと80~90㎏近くの差がつきます。今年はメムロボブサップは840㎏で、ミュウが730㎏。なんと110㎏ものハンデ差がつきました。とはいえ、条件クラスの牝馬や若駒にとって、700㎏を越えてくると、そもそも曳くのがしんどい重量で、トップハンデからいかにハンデを貰っていても厳しい。下位人気はほとんど来ていません。唯一の例外は5歳時のオレノココロでした。この人気5歳馬で古馬OPより重かったハンデが嫌われたものだと思います。

荒れそうなレースですがしっかり1番人気は来ています。ただ2~3番人気に勝ち馬が居ないところが面白いです。実績馬同士の間では微妙にハンデが効いてくるのかもしれません。

■騎手:3着以上入着が3回以上の騎手をピックアップしてみました。
騎手名  :【1着.2着.3着.着外】
鈴木騎手 :【2.2.1.3】
阿部騎手 :【2.0.1.7】
藤野騎手 :【1.1.1.5】
藤本騎手 :【0.3.2.4】
 鈴木騎手の2勝2着2回はオレノココロによるもの、藤本騎手の2着3回3着2回のうち3着1回を除くすべての入着がコウシュハウンカイによるものです。とはいえ、最低人気だったオレノココロで勝ち、出走のたびに入着していたコウシュハウンカイの手綱を取ってきた実績は信頼できます。藤本騎手は今年はコンビを組む馬がいませんが、鈴木騎手キングフェスタの手綱をとります。阿部騎手のメムロボブサップとどんな勝負になるか楽しみです。

■厩舎:入着回数が3回以上の厩舎をピックアップします。
松井厩舎【2.3.3.6】
槻館厩舎【3.3.1.4】
坂本厩舎【1.0.2.4】
古馬の重賞というと松井厩舎と槻館厩舎が思い浮かぶ方も多いのではないかと思うのですが、数字もやはりという感じです。今年は松井厩舎からインビクタが、槻館厩舎からはコウテイが、そして坂本厩舎はもちろんメムロボブサップが出走します。

■馬番:レースの特性上、フルゲートが無く、内詰め外詰めもあり枠があまりデータとしての意味をなさないので、今回は割愛します。

■年齢性別成績【1着.2着.3着.着外】
※牡馬はセン馬含む
4歳牡【0.0.0.2】4歳牝【0.0.1.1】

5歳牡【4.1.2.9】5歳牝【0.0.0.5】

6歳牡【2.2.0.3】6歳牝【0.0.0.4】

7歳牡【0.1.2.7】7歳牝【0.0..1】

8歳牡【2.1.1.5】8歳牝【0.0.0.1】

9歳牡【2.2.0.5】9歳牝【0.0.0.1】

10歳牡【0.1.3.1】

11歳牡【0.2.0.1】
勝ち鞍があるのは5歳、6歳、8歳、9歳の牡。牝馬はやはり700㎏台後半のハンデが厳しくなかなか入着ができません。過去10年唯一の入着がフェアリースズの3着です。

■重量別成績【1着.2着.3着.着外】
750㎏【0.0.0.1】760㎏【0.0.0.5】
780㎏【0.0.1.2】
790㎏【0.0.0.3】
800㎏【1.1.2.5】
810㎏【1.1.3.10】
820㎏【5.6.1.6】
830㎏【2.1.1.4】
840㎏【1.0.1.3】←’22メムロボブサップ
850㎏【0.1.1.4】
860㎏【0.0.0.2】←’23アオノブラック,’24メムロボブサップ

古馬のオープン(その上獲得賞金分重量を積む)と若駒や牝馬の条件馬が同じ重賞で走るので、ハンデ差非常に大きくなりますが、連対馬は800㎏以上からしか出ていません。そして、勝ち馬は840㎏まで。入着は850㎏まで。今年はメムロボブサップが840㎏です。今年は重量規定も見直しが入っていて「4歳馬、5歳馬は20kg減量する。」が追加されています。OP馬は800㎏別定。ここを起点に賞金で加増、クラスや性年齢で加減していきます。最軽量のミュウは、『クラス(-30)+牝馬(-20)+年齢(-20)』と別定重量から合計70㎏のハンデを貰い730㎏。過去10年の中で最軽量となりました。ただ、ミュウ自体はまだ700㎏までしか曳いたことが無いので…800㎏以上を曳きなれている古馬のOP格相手にやはり厳しいと言わざる負えません。同じくハンデを貰って750㎏で出走する、4歳牡馬ホクセイハリアーも730㎏までしか曳いたことがありません。スマイルカナは780㎏(格付けと獲得賞金加算に性齢減でこうなります)…女の子&若駒の3頭、頑張って欲しいです。

■おまけ ばんえい記念&リピーター
去年も書いたのですが、このレース非常にリピート勝ちが多く、過去10年で見てもオレノココロ3回、メジロゴーリキ2回、アオノブラック2回とリピート馬が3頭います。この3頭に共通しているのはばんえい記念の連対馬であるということ。
ばんえい記念馬でかつ、過去にこのレースを勝っている馬。メムロボブサップにとっては心強いデータです。ちなみに…勝ち馬だけではなく、チャンピオンズカップの上位入着もリピーターが多く、コウシュハウンカイの4回、ニュウータカラコマの2回などがあります。すでに2回2着のあるインビクタ、今年はどうでしょうか?



 いかにハンデ差があろうとも、ここは◎はメムロボブサップになります。840㎏で自身このレースに勝ちがあり、今年唯一のリピーターになる馬で、かつ、ばんえい記念馬。乏しいデータながら推せる要素が揃っています。では相手は?となると、一番入着数が多い820㎏、上位入着のリピーター、古馬重賞に強い松井厩舎と槻館厩舎、入着数が一番多い5歳馬…ということで、コウテイ(槻館厩舎&820㎏)、インビクタ(松井厩舎&2着2回馬)、タカラキングダム(5歳馬)を相手候補にしたいのですが、タカラキングダムは800㎏超の重量が今回初。ということで、インビクタかコウテイのどちらかを〇にしたいと思います。当日の馬場が軽めならインビクタ。重めならコウテイというところでしょうか。あとは当然人気になる6歳馬のキングフェスタクリスタルコルド。ただどちらもまだ古馬相手に800㎏越えで上位入着がありません。インビクタ、コウテイの次点としたいと思います。メムロボブサップから有力馬に馬連(どうせ馬単とあまり金額は変わらない)で流し、◎〇からピックアップした馬に三連複で流す…予定です。

当たるも当たらぬも八卦という怪しいデータはさておいて、個人的にここはインビクタにタイトルを獲らせてあげたい。世代戦からずっと頑張ってきているインビクタ。年齢とともに高重量を克服してきて、今は800前半が一番良い結果を伴うようになったきたインビクタ。がんばれ~~!当日現地で単複買って応援するよ!

レースレビューと結果リンクは観戦記をご覧ください