2024年度重賞戦記 12/1 オークス

■人気別成績【1着.2着.3着.着外】
1番人気【4.1.1.4】
2番人気【3.2.1.4】
3番人気【0.2.1.7】
4番人気【1.1.1.7】
5番人気【0.2.2.6】
6番人気【0.2.0.8】
7番人気【0.0.2.8】
8番人気【0.0.0.10】
9番人気【2.0.1.7】
10番人気【0.0.1.9】
1番人気の連対率が5割…今一つの信頼度です。そして9番人気が2回勝っています。そして9番人気が勝った年はいずれも1番人気が大きく負けています。(2022年ピュアリーナナセ<勝ち馬ダイヤカツヒメ3連単513,610円>、2016年ラッセルクイン<勝ち馬ホクトノホシ3連単611,230円>)荒れるときはとことん荒れるレースのようです。

■騎手:3着以上入着が3回以上の騎手をピックアップしてみました。
騎手名  :【1着.2着.3着.着外】
鈴木騎手 :【3.1.2.3】
西将太騎手:【2.1.0.5】
藤野騎手 :【1.2.1.5】
菊池騎手 :【0.1.2.3】
鈴木騎手の3勝が目を引きます。今年は珍しいことに手綱を取る馬が居ません。西将太騎手は世代重賞のこの欄によく登場する騎手で、オークスでも好成績です。今年はホクショウレディーの手綱をとります。

■馬番:馬券圏内に入着した回数を馬番ごとに記載します

着/馬番12345678910
1着0400120120
2着1023110002
3着2003011120

世代戦で賞金上位順10頭、回避があれば繰り上げがあるので、フルゲートでの結果になります。2番の4勝が目を引きます。その他入着回数が多いのは4番、6番、9番です。今年2番に入ったのはカツエアリーです。

■前走条件【1着.2着.3着.着外】
ばんえい菊花賞【2.2.0.0】
A1【0.0.0.1】←コウシュハサマー
A2【0.0.0.1】←シリウス
B1【2.1.0.1】
B2【2.1.4.6】
B3【2.3.2.15】
B4【2.2.2.31】
C1【0.1.2.14】

実はA1のコウシュハサマーは菊花賞勝ち馬なんですが、直行じゃなく間に2レースはさんでいます。そしてシリウスはばんえい大賞典の勝ち馬。いずれも牡馬とまじって世代重賞を勝っていて、1番人気に推されていたのですが、4着に敗れています。菊花賞から直行している馬は4頭いて全て連対。1着馬がミスタカシマ、サクラヒメ。2着がイオン、スーパーチヨコです。今年の有力馬、スマイルカナは菊花賞を勝ちつつも間に1戦A2クラスを挟んでいます。

■直近3走成績
実はAクラスでも負けるし、B4クラスからも勝ち馬が出ている…つまり世代戦にしては珍しくあまり出走クラスがフィルターにならないな…と思い、近走の調子の良さを計る目安にならないかな?と直近の成績を見てみました。これは出走クラスは問わない成績です。
直近3走に
1着がある【8.5.5.30】
2着がある【1.3.1.15】
3着がある【0.0.2.9】
3位以上入着無し【1.2.2.15】
(より上の着順があればそちらでカウントしています)
オークスに駒を進めてきた馬たちなので、直近3走で勝ち鞍がある馬が多いです。直近3走中に連対がある馬のオークスでの連対率は8割を越えます。1~2着の軸にするには直近好走している馬からが良さそうです。

■馬体重
やはり今まで曳いたことが無い重量を曳くので馬格は大事。馬体重もチェックしてみます。
1051㎏~【4.3.4.14】
1000~1050㎏【5.4.2.15】
1000㎏以下【1.3.4.30】
勝ち馬は1000㎏以上から9頭、2着も7頭出ています。やはり馬体重は1000㎏以上の馬を中心に買ったほうが良さそうです。
最軽量の勝ち馬はダイヤカツヒメの943㎏。ただしダイヤカツヒメは黒ユリ賞で2着の実績がありました。


 
 ということで…『直近3走で連対』『馬体重1000㎏以上』の馬は、ヨシノヒメ、スマイルカナジェイミュウの3頭です。馬体重は直近3走中で見ています。(スマイルカナは2走前が1001㎏)ただ、馬体重は当日に要確認です。990㎏台のカフカホクショウレディーも越えてきそうです。2頭とも直近3走に連対があります。カフカは近4走B3クラスで2着、それも直近3走は1着との着差が全て1秒以下とほぼ勝ちに等しい内容です。当日も人気になることと思います。実績も重量経験もスマイルカナが圧倒的だと思うのですが、コウシュハサマー、シリウスの例もあるので…当日の馬体重が1000㎏超えるようであれば◎はカフカに打ってみようと思います。カフカさんは直近4走で924→963→971→992とめきめき馬体重が増えていて馬肥ゆる秋を地で行っているようなところがあるのです。カフカから上記ピックアップ馬4頭に馬連。それと、カフカ、ヨシノヒメ、スマイルカナ、ジェイミュウの4頭で3連複のボックス…買い方としてはこんなところでしょうか。

 本当はここにマユヒメさんが出てくれば、心の◎は~~~と書くところなのですが…。マユヒメさんはまだ自己条件の重量でしっかりレースをすることに注力すべき状況なのだと思います。来年も現役を続けてくれるそうなので、クインカップはきっと見に行こう!と思っています。

 スマイルカナ、強かったですねぇ!パドックの馬体重の増加を見て、あ、これはもうスマイルカナだな…と思いました。シッポふりふり、パドックもご機嫌に歩いていました。カフカは1000㎏は越えていませんでしたが、馬体重は減らしていませんでしたし、銭班がくっきり浮いていて体調が良さそうでした。それにしてもパドックが華やかでかわいいのなんの!何回も見返しちゃいました。どの馬も関係者の愛情がたっぷり注がれているパドックだと思います。牝馬重賞はことに華やかにみんな飾るので、パドックは見応えがあります。

 馬場は水分量の割に重たい…と西騎手が行っていましたが、前半は66秒。その中ではかなりペースが早かったように思います。3番人気のカツエアリーが障害でつまづいたのはハイペースを攻めたためかなと思います。実は2着のカフカは相当強いレースをしています。速いペースを先行して2番手で障害下まで来て、最初に障害にかかって止まらずに上げ切り、その後最後まで詰まることなく歩いています。もともとちょっと…いえかなり…気性が勝っていて、道中掛かり気味のことが多い馬で(今日も騎手は座っていました)重たい重量は道中落ち着いて歩かせるのにはかえって良かったんじゃないかと思います。今日はちゃんと止まって息が入りました。障害が上手い馬なので、ちゃんと息が入れば670㎏でもしっかり上げ切ることができました。

 ただこのベストのレースをしたカフカを颯爽と尻尾ふりふりキャンターで抜き去ったのがスマイルカナでした。データでは〇にしてしまい…すみませんごめんなさい。やっぱり強いです。西騎手も降ろした時点で勝てたと思ったとインタビューで話していましたが、見事でした。それにしても尻尾すごいなぁ。

 3着はヨシノヒメ。3番手以降で降りきた馬たちの中で一番しっかりした足取りでした。4着のイワキエンジェルは、このメンバーでこの着順は大健闘だったのではないかと思います。今井騎手と手が合うのか、スムーズな競馬をしていました。道中は後方から行って、無理せず行って障害下もしっかり溜めて坂を止まらずに上げ切りました。ヨシノヒメもイワキエンジェルも先行集団を見る形で後ろから行って、坂下で溜めて他馬より一呼吸置いて第2障害にかかっていました。先行して降りてキャンター、先行して最初に降ろして詰まらず歩いた1着、2着馬は本当に強かったのです。

 若い牝馬による引いたことが無い重量のレースなので、格より調子や適性なところはあるのだと思います。(スマイルカナはまさに「別格」でしたが)3着馬はそういう意味でデータ??が役だったかも知れません。固い決着ではありましたが、馬券は馬連と三連複が取れました。スマイルカナはどこまで強くなるかなぁ。ダービーも出走するようなので、楽しみです。

レース結果